NPO法人大雪山自然学校 旭岳自然保全員ブログ

URL: https://daisetsu.or.jp TEL/FAX:0166-82-6500

【大雪山国立公園・旭岳情報】綿毛とカラスとヒグマの話

2022年08月07日 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2022/8/7(日)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】曇り一時雨、濃霧
【気温】~18℃
【風速】~2m/s

本日は曇りで雷の予報もありましたが鳴らずに済み、陽が射す時間もありました。
一週間ぶりに来てみると、セミの声があちこちから聞こえてきます。
ちなみに北海道では今日8/7が七夕の地域もあります。

今日も北海道警察山岳遭難救助隊が、山岳パトロールを実施していました。

北海道警察 安全登山情報
オンラインで登山計画書の届出もできます。

シラネニンジンの花の濃いピンク色は確か「萼」…だったハズ。
以前に書いたブログを探してみようと思います。

第一展望台への階段もなかなかの難所です。
不安な方は姿見駅のカウンターにご相談ください。(僅かですが、ポールがあります)
※ロープは掴まる用ではないため、掴まると不安定で危険です。

旭川市の最高気温は28.8℃でした。麓の町から来た方が、「涼しい~!」と叫んでいました。

登山から戻られた方とお話しすると、数十年ぶりに旭岳に登ったそうで、
山頂で霧が晴れた時間もあり、「景色もよくて楽しめました!」と話していました。


「大きいザックを背負って裏旭に下りて行く縦走登山者を見ると、
自分も行ってみたくなりますね」ともお話しされていました。

園地内ではあちこちにチングルマの綿毛が広がっています。

今日も一面の綿毛を花と思われていた方がいらっしゃいました。
本当に一面に咲く花のようにも見えるのです。

チングルマ 花が終わると、

真ん中の雌しべが伸びてきて、




ふわふわになります。

落ちていた雌しべを見ると、根元に種状のものがついています。

ガンコウランとコケモモの実

鏡池と青空


外国人2名のうちの1名がロープを越えて鏡池のほとりを歩いていたので、声を掛け戻ってもらいました。
国立公園では植生保護のためロープ外へは出ないように、
スマホの翻訳機能で説明しましたが、マカオの方は日本語ができる方でした(笑)
スペインの方は5年前に歩いた巡礼路にある町・パンプローナの方でした。

旭岳を登って裾合平へ一周したかったようでしたが、出発時間が遅過ぎるのと、
登山の装備が必要と話したら、今回は諦めたようでした。

エゾオヤマリンドウがあちこちで咲いています。つぼみもあるので、まだまだ楽しめます。

杖に使った?木が、高山植物の中に刺してありました。
先週のブログでも、持って来たモノはすべて持ち帰るようお願いしたのですが、その矢先にこのていたらく。
まぁ、このブログは見ていないと思いますが…マナーの悪い方には来ないでほしいです。

姿見の池を始め、園地内の池の水はとても澄んでいます。
大昔に噴火した跡に水が溜まったもので、魚は棲んでいません。
※稀に「飲めるのかなー?」と話している方がいらっしゃいますが、虫もいますし、
キタキツネがいるためエキノコックス症の危険もあるので、飲まないでください。

陽を浴びるイワブクロ

石室の裏のウラジロタデが増えた気がします。

姿見展望台では今日もカラスがみなさんの食べ物を狙っていました。
みなさんにお声掛けして、なんとか阻止します。

その後、石室付近で旭岳から戻られた道警のみなさんとお話ししている隙に…


姿見展望台でお客様がカラスにパンを盗られてしまいました。
カラスは子育て真っ最中で、2羽の子ガラスがパンをねだりにきていました。

このカラスの被害を食い止める方法がありましたら、ぜひお知らせください!

道警の方は経口保水液OS-1の配布も行い、旭岳山頂では120本ほど配られたそうです。
おつかれさまでした!

ミヤマリンドウ
最近、自分が出勤の日に天気が悪く、咲く姿をなかなか見られませんでした。

モウセンゴケの花
今日はモウセンゴケのあるエリアを二人掛りでジロジロ探して見つけました。とても小さいお花です。

歩きにくくて避けたのか、大きい石の下でミヤマリンドウのつぼみが潰されてました…
散策路の石を植物の上に放り投げたり、避けたり、積んだりしないようお願いします。


姿見の池園地では、現在まだまだたくさんの高山植物の花、実などを楽しめます!

登山に行かれるみなさまへ

登山道でのヒグマの情報が増える時期です。旭岳周辺では裏旭や裾合平での目撃情報がありました。

縦走される方は、事前に下記に掲載されているヒグマ情報や、避難小屋、石室の情報もご一読ください。

大雪山国立公園連絡協議会

白雲岳避難小屋

大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ

黒岳石室

高原温泉ヒグマ情報センター

北海道警察山岳遭難救助隊の方もおっしゃっていましたが、
もともとヒグマが生息しているところにお邪魔させていただいて登山をしていることを忘れずに、
お互いよい距離感を保って事故のないようにしたいですね。

旭岳自然保護監視員:羽馬



最新の画像もっと見る

コメントを投稿