「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック教育研究所
「○○くんは、言葉がないから」とか、「○○ちゃんは、話さないんです」、というような発言を研修セミナーで時おり耳にすることがあります。しかし、生徒さんが言葉を発しないからと言って、コミュニケーションが成立しないわけではありません。
きのうこのブログで、ワシントン大学法の講演会の時のお話をしました。そこで行われた、ダウン症児のための早期プログラムのデモンストレーション。日本のダウン症のお子さんを対象に行われたのですが、もちろん、v.ドミトリーブ先生は英語で話しかけられました。お子さんにとっては、おそらくはじめての英語です。しかし、コミュニケーションは成立し、プログラム課題は先生の意図されたように進められました。
「どうせ英語は分からないだろう」と言うような思いはまずもたれず、そのまま英語で指導されました。言葉を介しながら、目を見て、表情や動作で先生の意図することを示していきます。英語自体は分からなくても、言葉は通じるのです。言葉とは、そういうものです。
今朝の教室ブログは、「気持ちをことばにのせて」というテーマでしたね。まさに、そのとおりです。「気持ち」以前の、「意識」をのせて、「生気」をのせて、と言ってもいいかもしれません。北原白秋の詩集にもありました、生まれて程ない赤ちゃんの息に新しい命の生気を感じるといった詩が(どこかで出会った詩で、出典が不明なのですが)。
コミュニケーションの原点は、自己と他者が生気を交わすことにあります。
造形リトミック教育研究所
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