3739.~時にはオーバーステップも~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「お金の学習」(4月15日)
おはようございます。所沢教室の吉住です。
社会人のKさんは、主にお金の支払い方を学習しています。
親御さまより、
「購入する商品にあわせて臨機応変に支払いができるようになってほしい」とのご要望がありました。
Kさんには、お金を出した時に商品と同じ額か多めでなければ商品を買うことができないこと、
同じ額といっても硬貨とお札の組み合わせは一通りではなく何パターンもあること。
このことを理解してもらう練習を重ねることにしました。
硬貨とお札の組み合わせ方の練習が進んだところで、二つの額のお金を並べて示し、
どちらが多いか少ないかを考えていきます。
わざと少ない額の方に硬貨を沢山並べ、パッと見た時、大きい額に勘違いするような並べ方をしたりもしました。
そんな見た目のお金の多さにも惑わされなくなり、額の大小を比較することができるようになったら、
いよいよ買い物の模擬練習です。
値段を貼り付けた仮の商品を机上に置き、講師がKさんにお金を渡し、そのお金で商品が買えるかどうかを考えます。
分かりやすい様にKさんの目の前には、
(お金が商品の額より)多い→買える○、同じ→買える○、少ない→買えない×
と書いた紙を置きました。
段々と○×の紙を確認しなくても正解することが増え、手持ちのお金に払えるパターンがいくつかあることも、
わかるようになってきました。
熱心に取り組まれてきたKさん。悩まず支払いが出来るようになるまでもう一息ですね!
◇ワンポイント・メッセージ
私たちは店頭で、なぜお金を適切に取り出すことができているのでしょう。そこにはさまざまな機能が相互に関連しながら作用していることが分かります。しかし私たちはその一つひとつを順に機能させて考えているわけではありません。実際にお金を使うことによって、感覚的に慣れてきているということも大きな力となっています。地道に学習を重ねてきているKさん、この辺で実際にお金を使ってみることもお勧めです。これまでの学習がさらにステップアップされる可能性があります。時には、オーバーステップも効果的です。