極私的映画論+α

+αは・・・日記です(^^;
最近はすっかり+αばかりになってしまいました(笑)

DS文学全集に挑む 5 

2008-01-15 12:13:03 | DS文学全集
 今回は泉鏡花「婦系図」「夜叉ヶ池」と伊藤左千夫の「野菊の墓」です。

 この3作品は過去に何度も映像化された作品ばかり・・・って、私が見たことのあるのは松田聖子が民子役の「野菊の墓」くらいですが(笑)

★ 婦系図 
 湯島通れば~思い出す~お蔦主税の心意気~♪っていう小畑実の「湯島の白梅」くらいしか、私にはこの「婦系図」のことは知りませんでした。あとは「別れろ切れろは芸者のときにいう言葉よ」ってセリフかな(笑)私が子どもの頃は、たとえばこの「婦系図」や「金色夜叉」、時代は随分遡りますが「与話情浮名横櫛
」の「え、御新造さんぇ、おかみさんぇ、お富さんぇ、いやさ、これ、お富、久しぶりだなぁ」などなど、大人から子どもまで誰でも知ってるような「名台詞」があり、それをギャグ(パロディ)にしたバラエティはたくさんありました。
 で、この「婦系図」を読んでみてびっくりしたのは、そのスキャンダラスな恋愛模様でした(爆)新聞連載小説って事もあったのか、毎回「山場」があるんですね(笑)文章も口語体ですごく読みやすく、まるでそのまま劇を見ているようでした。ようするに誰でも読める・・・って新聞小説だから当たり前なんですが、大衆小説そのものでした。


★ 夜叉ヶ池

 岐阜県と福井県の県境に実在する池の伝説を題材に泉鏡花が小説化。また記憶に新しいところでは・・・って言ってももう随分前ですが、板東玉三郎主演の映画もありました。権利関係の問題でDVD化されていないみたいです。
 この作品はそのまんま舞台化のための脚本形式が取られていました。「ト書き」も多く、ちょっと読みにくかったです。


★ 野菊の墓
往年の名作映画「野菊の如き君なりき」や、山口百恵のTVドラマ、松田聖子の映画と、色々見ましたが、この原作を読むのは初めてでした。で、ものすごく違和感を感じたんですが(笑)
主人公は15歳の少年のはず・・・それがね、なんていうかもうすっかり大人の口調でね(笑)考え方もおっさんで・・・ただ、2歳年上の遠縁の民子との仲を引き裂かれるという悲恋は確かにあるんだけど、意外とあっさりしててね(笑)

 まあ、これも名セリフの「民子さんは野菊のような人だ。僕は野菊が大好きだ」(実際はもう少し違いましたが)にはなかなか胸キュンでした。

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