2021/09/12 11:41 (Bloomberg)
世界で設備投資ブーム、コロナ後に備える−半導体やソフト目立つ
(ブルームバーグ): グローバル企業が新型コロナウイルス禍を経た景気回復に備え、ここ何年も見られなかったような積極さで新たな工場や設備への投資を進めている。
供給サイドでは、コロナ禍で膨らんだ受注残が企業に新たな生産設備への投資を迫っている。環境に一段と配慮するよう求める動きは電気自動車(EV)やバッテリー、代替エネルギーへの支出を促し、深刻な半導体不足が投資の勢いに弾みをつけている。
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需要サイドでは消費者支出が繰り延べられていることが、企業幹部に設備投資を確信させている。新型コロナのデルタ変異株が影を落とす中でも、各社が景気回復見通しに賭けている兆しであり、低金利が続くとの見通しがこうした傾向に拍車を掛けている。
S&Pグローバル・レーティングによると、世界全体で企業の設備投資は今年13%増える見込み。全地域と広範なセクターで伸びており、特に半導体や小売り、ソフトウエア、運輸での増加が目立つという。
モルガン・スタンレーのエコノミストは、世界の投資が2021年末と22年末にはリセッション(景気後退)前に見られた水準の115%および121%に達すると予想。以前の景気下振れ期と比較し、はるかに速いペースでの回復となる。
野村ホールディングスのグローバル市場調査責任者ロブ・スバラマン氏は、「資本の蓄積は生産性向上を高める鍵であるため、企業投資の回復は長期の成長にとって極めて重要だ」と指摘し、「前例のない世界的な政策刺激策が薄まると、世界は成長を維持するために企業投資と構造改革を必要とする」と述べた。
©2021 Bloomberg L.P.
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