一途な想いにさようなら・・・

~報われることのない一途~

ある雪の日・・・

2023-01-27 | 徒然

何年も前のこと

当時付き合っていた彼は外科医だった

デートの約束は急患が入るたびにキャンセル

約束はあって無いようなものだった

 

ある冬の日

猛吹雪でホワイトアウト状態の豪雪

借りていた駐車場の雪にはまり車を出せなくなり

ダメもとで彼に連絡したら来てくれた

除雪用の小道具を持ってきて

あっという間に脱出できた

彼が来るまで極寒のなか四苦八苦したせいで

胃が痛くなりうずくまる私

彼がどれどれと胃に手をあててくれた

暖かい大きな手をしばらくお腹にあてていただけで

胃痛は徐々に治まってきた

 

手当て・・・ってこの事?

そう思った

薬より何より彼の手が痛みを取り除いてくれた

 

彼にそう話したら

外科医だけどメスを持たない方が

名医でいられるということか・・・と笑った

 

今でも胃が痛くなると

彼の暖かい大きな手を思い出す