若い人達に比べて、高齢者の方は免疫力の低下などの理由により、感染症にかかるリスクは高めです。そのため、介護施設のような高齢者の方が多く利用する場所では予防を心がけないといけませんが、それでも感染症にかかる人が出た場合、二次感染を防ぐことにも力を入れる必要があります。代表的な二次感染の感染経路として挙げられるのは、接触感染、飛沫感染、空気感染の3つです。
接触感染は、感染症にかかった人が触れ細菌やウイルスが付着したものに、感染していない人が触れることで感染が広がるのが特徴なので、使い捨ての手袋があれば安心です。また、細菌やウイルスが手に付着したとしても、その部分に傷口がない限り、付着だけで感染することはありません。細菌やウイルスが付着した状態のまま顔を洗ったり、食事をしたりして、細菌やウイルスが粘膜から体内に入り込んでしまうと発症の可能性が出てくるので、こまめに手を消毒することは欠かせません。
飛沫感染は、感染した人の咳やくしゃみと共に飛び散る飛沫により感染するのが特徴です。インフルエンザなど、高熱を伴う感染症では咳やくしゃみの症状も一緒に出ることが多く、飛沫感染には特に気をつけないといけません。感染した人と接する必要がある場合、ゴーグルやマスク、フェイスシールドなどを使用し、飛沫の付着を防ぐのが基本的な対策です。空気感染は、飛沫感染の飛沫の水分が蒸発し、空気中に漂った状態のものから感染するのが特徴です。感染症の中で、空気感染による二次感染が確認されているものは少ないのですが、二次感染を防ぐのは難しく、感染した人を隔離する必要があります。