病気のリスクを下げよう

高齢者を守る感染症予防法を考える

高齢者が利用する場所で感染症が確認された場合の対策

2023-11-29 14:04:38 | 二次感染

若い人達に比べて、高齢者の方は免疫力の低下などの理由により、感染症にかかるリスクは高めです。そのため、介護施設のような高齢者の方が多く利用する場所では予防を心がけないといけませんが、それでも感染症にかかる人が出た場合、二次感染を防ぐことにも力を入れる必要があります。代表的な二次感染の感染経路として挙げられるのは、接触感染、飛沫感染、空気感染の3つです。

接触感染は、感染症にかかった人が触れ細菌やウイルスが付着したものに、感染していない人が触れることで感染が広がるのが特徴なので、使い捨ての手袋があれば安心です。また、細菌やウイルスが手に付着したとしても、その部分に傷口がない限り、付着だけで感染することはありません。細菌やウイルスが付着した状態のまま顔を洗ったり、食事をしたりして、細菌やウイルスが粘膜から体内に入り込んでしまうと発症の可能性が出てくるので、こまめに手を消毒することは欠かせません。

飛沫感染は、感染した人の咳やくしゃみと共に飛び散る飛沫により感染するのが特徴です。インフルエンザなど、高熱を伴う感染症では咳やくしゃみの症状も一緒に出ることが多く、飛沫感染には特に気をつけないといけません。感染した人と接する必要がある場合、ゴーグルやマスク、フェイスシールドなどを使用し、飛沫の付着を防ぐのが基本的な対策です。空気感染は、飛沫感染の飛沫の水分が蒸発し、空気中に漂った状態のものから感染するのが特徴です。感染症の中で、空気感染による二次感染が確認されているものは少ないのですが、二次感染を防ぐのは難しく、感染した人を隔離する必要があります。


介護施設では感染症が発生しやすい?

2023-11-15 14:04:38 | 感染症

感染症は、介護施設で気をつけなければならない問題のひとつです。新型コロナウイルスやインフルエンザ、ノロウイルスなどいずれの感染症においても高齢者は免疫力が低いため、感染すると治るまでに長い時間がかかったり、場合によっては重篤化して命にかかわるケースもあります。こうした感染症は学校や会社など、人が密集する場所では広がりやすいとされていますが、中でも介護施設は感染症の広がる度合いが高い傾向にあります。

理由はいくつかありますが、まず一つ目は介護施設が高齢者が集まる場所であるということです。加齢にともない免疫力・抵抗力ともに低下している高齢者は若い人達に比べてウイルスに感染しやすい傾向にあります。そのため、介護施設にウイルスが持ち込まれると感染が広がる確率も高く、クラスターが起こる危険性もあるのです。ウイルスが流行るシーズンなどは、なるべく入居者達を密集させず、適度に換気を行うなどの対策が必要です。

二つ目は、介護施設では接触感染が起こりやすいという理由があります。接触感染とは汚染された食品を口にしたり、ウイルスに感染した方の吐瀉物から手などを介して感染する経路のことを指します。介護施設では看護師が入居者の食事介護や排泄介護を行うため、こうした時に入居者や従業員の手にウイルスが付着して感染が広がる危険性があります。食事介護や吐瀉物の処理などが終わった後は、身体や現場を入念に消毒して感染を防止するよう努めなければなりません。他にも対策法を知りたい方は、『【介護現場における】感染症対策』を確認されてください。