おばぁさん、何を言うの?
おばぁさんは背中をまるめて
小さな声で言いました。
「ミュウちゃんを、隠しちゃおうか」
たくとはなは言葉が出てきません。
「ミュウちゃんのお迎えが来ても黙っていようか」
おばぁさんはたくとはなを見て
片方の目をキュッと瞑りました。
・・・
その時です。
ピンポーン!!
玄関のチャイムが鳴りました。
「ごめんください。すみません。」
その声を聞いた途端
奥にいたミュウちゃんが玄関へ向かって
走り出しました。
ようやく飼い主さんが来てくれたのです。
ミュウちゃんは玄関の所でドアが開くのを
待っています。
たくとはなは
おばぁさんをじっと見ていました。
おばぁさん・・・
意地悪
するの?