今回は、アニメ「銀河英雄伝説」を紹介させていただきます。
「銀河英雄伝説」は田中芳樹先生が著作された同名小説を原作にしており、主に1990年代に地上波ではなく、OVA(オリジナルビデオアニメーション)として作成されました。
「銀河英雄伝説」公式HPより画像転載
その話数はOVAとしては異例の、外伝含め160話を越えています。
海外でも根強い人気を誇り、日本を代表するアニメと言っても過言ではありません。
2018年から地上波作品としてリメイクされたのですが、一般の国民の認知度は低いかもしれません。
しかし、端的に言って名作です。私は、blogで漫画にしろアニメにしろ作品を紹介させていただく時、中途半端な評価の作品は紹介しません。
少なくとも、私が作品を見て感動したものを、皆様にも見ていただきたいと思い紹介させていただきます。
物語は、今から約1600年後、人類が宇宙に進出し、銀河系のほとんどを生活圏とした時代を舞台にしています。
しかし、未来の人類も私達と変わらず、お互いを憎み、戦争をし、殺し合いをしています。
「銀河英雄伝説」で特徴的なのは、他のSF作品で見られるような、異星人や超能力等が登場しないことです。
だからこそ、リアリティーがあり、登場人物達が私達と変わらない人間なんだという親近感が感じられると思います。
そして、肝心なテーマが政治体制になります。この政治体制の相違によって人類は真っ二つに分かれ争っているのです。
かつてソ連とアメリカが世界の主導権を巡って争った冷戦のように。
片方は我々と同じ民主主義を信奉する「自由惑星同盟」、もう片方は中世ヨーロッパを彷彿とさせる専制主義国家「銀河帝国」。
我々人類の歴史の多くは、この政治体制、或いは国の枠組みの違いから争いを起こしてきました。
政治体制においても、専制主義を打ち倒した「フランス革命」や、民主主義国家から生まれた独裁者「ヒトラー」そして「ナチスドイツ」。
現代でも、数十年に渡ってロシアを支配する「プーチン」、民主主義国の本場アメリカでありながら、独裁的な政治を展開した「トランプ」。
こうしたことが歴史では繰り返されています。そして、1600年経っても人類は変わらないことが「銀河英雄伝説」では表現されています。
また、作中では1600年後に至る人類の歴史等も解説されており、よく考証されているなあと感動しました。
私が一番この作品で好きなのは、物語もそうなのですが、「時代背景」です。
この物語の背景にある「時代背景」が秀逸だからこそ、物語が一層引き立つのだと思います。
人は歴史を考察する時、この「時代背景」を重要な材料にしますが、「銀河英雄伝説」はそれが非常に良く作り込まれています。
だからこそSF作品でありながら、本物の歴史ドラマを見ているかのような感覚になるんです。
1600年後に人類が絶滅せずに繁栄しているとしたら、ぜひ未来人に遺したい一作です。
各劇団、宝塚歌劇団でも舞台化されたこの「銀河英雄伝説」。
このコロナ禍の中だからこそ、家にいるSTAY HOMEを楽しむためにも、この「銀河英雄伝説」オススメ致します✌️
ぜひこのスペースオペラをご照覧あれ‼️‼️🐣