数か月前、義母がミシンを買った。
一緒に行って、操作が簡単そうで手軽なもの、を
私が選んだ。
御年90歳でミシンを買うなんて~と
みんなに驚かれる。
本当に、なんて元気でやる気があるんだ!
見習うべき、素晴らしいおばあちゃん。
素敵だと思う。
週に二回、ご近所に住む遠い親戚のEさんに
買い物に連れて行ってもらう義母。
本当にありがたいこと。
そのEさんの奥様が手仕事をする人で
自分の洋服のほとんどを作っていることに影響を受けて
「やってみたい」と気持ちが動いたが
数年前に、持っていた高価なミシンを私に譲って
一万円ほどの簡易的なミシンを通販で買い、使っていたものの
値段だけあって、扱いにくいし綺麗に縫えない。
義母の姪のF美さんが最近3万ほどのミシンを買って
使いやすいというので、「自分も」と言い出した次第。
(・・・ミシン、返しますって言ったんだけど
いいから、もっと安いの買うからと。)
お金はあるんだし、
好きなものを買って、好きなことをしたらいいと思う。
おじいちゃんが亡くなって、今は自由になったのだから。
Eさんや私が手ほどきをして
マスクやチュニックを楽しく作っていた義母だが
糸通しや下糸巻きなどは、時々手順を忘れてその都度教える。
先日も、「糸巻きがわからなくなって・・」と言うので
実家に行った時に教えながら巻いてあげた。
「シャツの袖が長いから、詰めようと思うのね」と
言ってたと思ったら・・・
ふと見ると、それらしきシャツを持ってきて
物差しも使わずにハサミでジョキっと袖を切っていた(笑)
いつもの動きと違って、すごいスピード・・・
「詰めようと思うのね」って
自分でやるんじゃなかったの??
結局、私が縫いました(笑)
お安い御用だし、なんてことないけれど
お願い、とかありがとう、の一言はないんかーい!
「手早いわね~あっという間に縫った」とか
「私がもたもたしてるうちにすっかり終わったの」と
夫には話していたけれど
頼まれてもいないし、お礼も言われてないぞ。
これはもしかして、この家のならわしがそうなのだろうか。
私の母だったら、さらりと
「直してもらえない?」とか
「ありがとう~助かったわ」と言ってくれるだろう。
私もそうするし、子供たちも同じ。
そういえば、よその家を訪ねた時には
茶の間でまず三つ指ついて
「こんにちは」と挨拶してから座るというのが
私の実家の習慣だったけれど、
夫と義母は立ったままでこんにちは、と言い
堅苦しい挨拶は特になし。
義母がこたつに座っている時には、私はそうやって挨拶するけれど
台所で立っている時など、なんとなくそのままになってしまうのが
ずっと気になっていた。
(慣れないうちはその、挨拶する気がない雰囲気?に戸惑った)
そういえば、この頃になって義母は
「いただきます」と手を合わせてから食事をするようになったと思う。
私がかならずそうするから。
その「いただきます」の手の合わせ加減が曖昧で
どうも不慣れな感じで、笑えてしまう。
挨拶は大きな声でしましょうね。
そういえばおじいちゃんは言ってなかったな。
それもこの家のならわしなのかな?