その理由が
「お仏様に申し訳ない。
お茶も花もあげないで…
お盆も近いのに…」
というので
そんなこと、ないよ。
ご先祖様は子孫の幸せを願ってるんだから。
おばあちゃんが大変な思いをしてまで
実家にいて拝んで欲しいとは思ってないよ、と言った。
今までだってほぼ毎週、実家へ行って
お茶やお花はお供えして来たが
毎日お線香をあげられないのが
気がかりなのもわかる。
「明日、花買って行ってみてもいいよ」と
夫が言い、
病み上がりの私は内心
えーっ、、、行くのか〜
体調まだ戻ってないんだけどな…とガッカリした。
(夫も同じく病み上がりだが
彼のアクティブさは半端ない)
翌日は、結構な雨だった。
どうする?行ってみる?
と、夫が私に何度も言い
んー……いいよ、どっちでも、と
私は気のない返事をしていた。
どうせ雨で外仕事もできないし、
家にいても実家に行ってもやることはない。
運転は彼がするだろうから、
疲れるけど、乗ってるだけならいいかーと
半ば諦めていると
早めに行って、お昼食べたらすぐ帰ってこよう。
お昼、途中で食べようか?お寿司でも、と
機嫌を取るようなことを言い出して
(やっぱり行くんかーい)
外食も面倒だし、スーパーのお弁当でいい、と
言うことになった。
前日の話を覚えているとしたら、
いつ言われるかと思いながら
とりあえず新聞を広げている義母だが
本当に行きたいのか?
どうでもいいなら、行きたくない私。
いつも無表情だから、その辺りが読めない。
今日どうするの、などと聞いてくるわけでもなく
ただいつも「じっと言われるのを待ってる」感じが
まさしく、「性に合わない」。
夫は夫で、サラッと言い出せば良いものを
義母に何かを伝える、のはいつも私。
ホラ、言って!と目で促すとようやく
「実家に行って、花と線香あげてくるから。」
と伝えたが、
返事をするでもなく、
聞こえていないのか?
咄嗟に理解できないのか?
すぐに出るから、準備して、と言われて
部屋に引っ込んだ。
しばらくして、支度ができて戻って来たが
腰が痛くて…と座り込んだ。
おばあちゃん、腰痛いなら無理しなくていいよ、
今日行かなくてもいいんだから、と言うと
「T市(M叔母のところ)にも行きたいし…
お金借りてるの、お悔やみ。
早く返さないと」と言い出した。
ほーらね!思った通りだ。
夫を駅に迎えに行った時、
今週はおばあちゃん、T市に連れて行けって
言うと思うよ、と夫に伝えてあったのだ。
私は具合が悪そうでとても頼めないと
思ったようだから。
じゃあ、おばさんのところに行く?
どっちでもいいんだよ、と言うと
「そうしてもらうかな。
いるかな?電話してみるから。」と
元気になった。
ただ、私たち、コロナかもしれないから
まだ咳が残ってるし、
来られる方は気になると思うよ。
玄関先で帰ってくるからね、と伝えて
私が叔母に電話をした。
行くと伝えると喜んでくれたが
玄関先で…と言うと残念がり
無理しなくていいから、お金はいつでも、と
言ってくれた。
義母に電話を代わり、どうやら
今日は行かなくて良いことになったらしい。
「1日ゆっくりしましょう」と
義母が言った。
…行きたくない日もあるんだ。
今日は雨だしね。
三週間行っていないから、里が恋しくなったのだろうと思ったが
体調も悪いのだろう。
そして.我が家の暮らしにもだいぶ慣れたんだと思う。
この頃は連れて行っても
「そろそろ帰りましょう」なんて
言うようになった。
午後、夫とショッピングモールに行った。
頭の中に、義母がいない。
二人でゆっくり、衣料品を選んだ。
こんな気分は久しぶり〜
お留守番をさせて出かけると
いろんなことが気になって気ぜわしい。
夫がいると、いいな。
あと一年で退職し戻ってくる。
あと一年…そうしたら
週に何度か向こうに泊まって、畑でもやるか。
義母も数日実家で過ごせるようになる。
それまで、あと少し。
こっちでがんばってよ、おばあちゃん.
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