初めての冬同居は、大変だった。
どこに行くにも義母がついてきた。
まだ元気もあって、退屈で仕方ない。
自分の家ではない慣れない場所に
ひとりでいるのが不安で仕方なかった様子。
私が仕事で二階に行くというと
「私も!」とついてきて、四六時中一緒にいた。
たまには離れたい、気持ちから
多少長めに洗濯物を干していると
「るかさんっ?!」と、階段の下から声がして
私が返事をすると
「ああよかった、物音しないから
倒れてるんじゃないかと思って・・・」などと言う。
・・・自分の心配してください~
三度目の今年はずいぶん慣れた。
私が多少席を外しても探さないようになったし
昼間はお留守番もしてくれる。
10時のコーヒータイム。
私が手を付ける前に、自分でせんべいを取って
食べ始めたのにはびっくりした。
今までは・・・
私がコーヒーを飲む、まで手を付けないし
私がせんべいを取ればせんべいを、
チョコを取ればチョコを。
全く同じ順序で食べるのだ。
(もうこの頃は、義母が同じものを取るかどうか、
予測が当たると私の勝ちね、みたいなゲームで
イラつく気持ちを抑えている)
食事の後は、私がしたのと同じ順序で食器を重ねる。
(毎回違うことをしてみるヨメ)
わざと、不安定な順番で重ねてみたら
やっぱり同じように重ねたので、笑った。
「しっかりした人」という認識の義母だが、
そこはどうも幼子のようで
ママが大好きなんだから仕方ない、とあきらめるか。
一昨日、私が出先から帰って来て
編み物をしている義母の横で
多少疲れながら、寝そべってテレビを観ていた。
(絶対に横にならない、不思議な意地を張る義母に
横になってもいいんだよ~というメッセージを込めて
時々だらける私)
気づけば一時間近く、好きな番組を観ていた。
こんな風になーにもせず、ただ近くにいるだけなのに
なぜか義母の表情は穏やかで嬉しそう。
縫い物の仕事が立て込んでいなかったら、
毎日二人でこたつで編み物が出来るのにな。
そうしたらきっと義母は喜ぶに違いない。
時々、
「ここはこれでいいの?」と、聞いてくる。
今回の編み物は、自分でちゃんと編めている。
義母が正気に戻った!
今朝も、雪はきをして帰ってきたら
「雪はき、ご苦労様。」と声をかけられた!
そして、朝食のお漬物を
「このカブ、るかさん漬けたの?
・・・美味しい。」と褒めた!
今までは買ってきたお漬物しか褒めなかったのに!
(そしてこのカブは私が思うに、そんなに美味しくはない・笑
・・・もしかして、味覚が私と違うのか?)
やりやすい。
付き合いやすい。
何も苛立たない。
三回目の冬同居。
だんだん上手くやれるようになってきた、姑と不肖のヨメ。
義母は気づいているのだろうか、
私の今までの気持ち、今の気持ち。
私も、以前のように優しくなれている気がする。