カリッ、コリッ、
…って、音を立てる義母。
口を閉じて食べなさい、
と、
小さい頃よく母に叱られたっけ、と
思い出す。
小さい私には、難しかったなあ。
口を閉じて物を噛む、ってこと。
でも、今はわかる。
あの時、躾けてくれてありがとう。
夕食時も
たくあんを、
カリッ、コリッ、カリッ、コリッ。
入れ歯だから?
噛みずらいのかな?
それから、
午前中かけて読み終わった新聞の束を
トン、トン、トン、トン、トン、トン…
って、
しつこいくらいテーブルにぶつけて
揃えてる。
そんなやり方で、新聞が揃う?
と思いながら
イラッとして毎日それを聞く。
シチューの日も
スプーンからズズッ、ズズッ、と
汁を吸い込んで食べるのが気になる。
義母は何も思っていないだろうけど…
日に何度も、
嫌だなあって思ってしまう
そんな小さな一つ一つのこと。
知らず知らず私も誰かに
不快な思いをさせてるのだろうかと
考えてしまう。
老いる、とは、そういうことなのか?
相手のことが好きなら
きっと許せるのだろう。
子供なら、注意してやめてもらうけど
義母なのだ。
(ある意味、子供のようだけれど)
いつも考えてること。
ずっと書こうと思っていたこと。
…書いてみた。