福知山藍同好会

由良川流域の藍を復活させ、普及の為 日々活動しています。

福知山藍同好会の歴史

2022-04-23 15:12:57 | 福知山藍同好会の歴史
1982年
60年ぶりに由良川流域に藍の種をまき栽培に成功し由良川藍を復活させる。

1983年
「京藍をふたたび」(塩見敏治著)を出版し由良川藍の歴史をほどく。

1991年
徳島より「藍染は誰でも出来る」(高田豊輝著)が届き藍復活に光と希望。

1995年
5月、藍の夢実現へ福知山藍同好会をよびかける。7月、初藍が建ち藍染に成功。8月に「福知山市人材の森育成事業」で奨励賞を受け、11月、第1回由良川藍染発表会を開く。

1996年
3月、由良川藍の種まきがNHKテレビで紹介され反響を呼ぶ。第1回の藍の研修旅行、徳島を訪ねる。この年から由良川藍の種と苗の無料配布、夏の藍染市民教室に取り組み、11月、福知山ファミリーで第2回発表会を開く。

1997年
4月、「由良川藍ミニシンポジューム」を開催し福知山地方の藍の歴史を紹介する。7月に「由良川藍の家」が出来、NHK、KBS、MBSをはじめマスコミ各社による由良川藍の紹介で市民の関心が高まる。11月に第3回由良川藍染発表会、同好会に機関誌「藍をはぐくむ」を創刊。


1998年
絞り、板締め、型染めなど藍染の技法の学習に取り組む。8月、第1回由良川藍まつりを開き、京都府内外から450人が参観。11月第4回発表会を開く。全国的染織雑誌「染織α12月号」で福知山藍同好会が紹介される。

1999年
1月新年総会で“丹波木綿の復元”を課題に掲げる。2月中国雲南省に“藍染の故郷を訪ねる”初の海外研修旅行。4月「由良川藍染」が福知山観光協会の推奨土産品に決まる。8月第2回由良川藍まつり、即売会が盛況。9月10月マスコミ各社の紹介で藍の花に関心広がる。11月第5回発表会。

2000年
灰汁醗酵建てに取り組み成功、新年の第一歩を踏み出す。3月山陰に筒描きの研修旅行、4月絞りセミナー開講。8月第3回福知山藍まつり、はじめての全国交流会を呼びかけ7府県34人の参加で活気的な交流会。第6回発表会は1,100人の参観で藍を21世紀につなぐふさわしい年となる。

2001年
自然・環境・人間・藍の21世紀幕開け、由良川藍を21世紀につなぎ、由良川藍の種17都府県に広がる。藍茶の研究開発に取り組み成功、第4回藍まつりは市民のまつりに前進400人が集う。福知山石原「元紺屋大槻家」で紺型紙など大量に発見、藍染の歴史研究すすむ。また、福知山市展に同好会4人入選入賞、塩見敏治は市展賞受賞。


2002年
由良川藍の復活から20年を迎え、19都府県へ広がり同好会員の栽培も50人・100アールとなる。5月に「藍染は誰でも出来る市民講座」を開講し静岡、広島などから21人が受講。6月には兵庫県三木市で初の友好藍染作品展、8月には同じく山東町で由良川藍染展。7月の藍まつりにはテレビ新聞などで反響広がり鳥取、奈良、京都などから400人余の参加でにぎわう。第8回発表会ははじめて丹波生活衣館で開催。今年も綾部市高津町朝倉家から紺型紙が出て福知山藍同好会で調査研究し発表する。

2003年
藍をはぐくむ第6号20周年特集号。藍の歴史研究から「藍染のれんの町」を呼びかけ、由良川藍のれんが福知山観光協会の推奨土産品となる。研修旅行は沖縄へ「琉球藍」の研究と見学。またのれんの町岡山県勝山町も訪ねる。第2回市民講座は栃木、福岡など全国各地から28人。夏の由良川藍まつりは丹波、但馬などから450余人が集い、のれんまつりでにぎわう。第9回発表会福知山ファミリーで開催し1,100人の参観。藍ニュースは100号を超え会員15府県170人となる。由良川藍の種40都道府県に広がる。

2004年
福知山藍同好会発足10周年を迎える。藍をはぐくむ第7号発行、福知山地方の藍の中世史の発表に反響。第5回絞りセミナー、第3回市民講座、絣を訪ねる研修旅行などに引き続き取り組み、5月に「由良川藍染10周年記念“記念講演と藍と愛のミュージカル”と記念作品展」を盛大に開く。第7回藍まつりは初めて福知山市三段池総合体育館で開き、11月第10回発表会を福知山ファミリーで開催、由良川藍染10周年を大きな区切りと飛躍の年とする。



2005年
藍をはぐくむ第8号10周年記念号発行。4月2回目の海外研修旅行は韓国の藍と織を訪ね研究と親善を深める。5月市民講座、7月三段池総合体育館で第8回藍まつり“絞りフェア”でにぎわう。生葉染めの藍染体験。はじめて“塩だし法”に取り組む。今年も福知山市立原の公庄家から型紙や福知山地方では初の“藍の取引帖”や紺屋資料が見つかり、徳島の藍が運ばれていたことが分かり藍の歴史研究を追求。11月の第11回発表会では公庄家の特別展を開く。またこの年は福知山市展に会員7人が入賞、入選し工芸美術の分野で輪広がる。

2006年
藍の種の無料配布はついに全都道府県に届き由良川藍の種が芽を出す。市民講座、愛知、静岡、鹿児島と全国的な参加に広がる。藍の歴史探究では夜久野町大油子の中川家から藍甕を発見。この年初の藍の絵手紙のミニ藍染展、夏休み親子藍染展開催、“藍のお出かけ講座”福知山市中央公民館へ。JA女性部の藍の栽培と生葉染め講習福知山ロータリークラブでの講演など新たな広がり。8月第9回藍まつり福知山ファミリーで開催、藍染体験に“たたき染めをとりいれ”障害のある人にもできると幅を広げる。さらにNHKテレビの関西エリアの“藍復活にかける”の放送に大きな反響、又第42回福知山市展でも会員の市展賞入賞入選つづく。藍の伝統ある福知山で「藍での町おこしと新しい文化の創造」に全力。11月第12回由良川藍染発表会を福知山ファミリーで開催する。


2007年
由良川の藍復活25周年、同好会13年を迎え、三浦絞りをはじめとする技法に取り組み、大分の豊後絞りとの交流。京都清流展、徳島国文祭の藍フェスティバルに参加し視野を広め力をつけ、福知山市展に会員の入賞入選7人藍染が光る。市民講座は第6回目を開講、受講者は東京、岐阜、近畿各県におよぶ。夏の第10回由良川藍染まつり、秋の第13回藍染発表会(福知山市厚生会館)市民の共感を呼び、盛大に開催。NHKなどマスコミも大きく取り上げる。藍甕研究では夜久野の中川家の甕“越前焼”とわかる。私達の研究と活動は垣根を作らず、種まきから藍染まで、4半世紀を超えて頑張る。

2008年
この年も年明け早々新しい藍甕の発見でNHKテレビなどマスコミに登場し一歩をふみだす。いつも由良川藍の原点を大事に知識、技法、学習こそ魅力と3月ベトナムの藍を訪ねる3回目の海外研修旅行、帰国後はベトナム文化展も開く。絞りセミナー3回目は「亀甲絞り」で第3回の教室展を福知山市の商店街で開き市民から大きな反響、この年開かれた市民憲章全国大会にも参加する。またこの年「地白型の丹波木綿文様」の研究を進め、第10回藍まつりでも反響を呼ぶ。例年の講座も白影絞りの研究や、第7回市民講座、大宮町への出前講座、豊岡市でも型紙の大量発見を契機に藍の歴史講演会や交流の始まりなど内外の学習に力を入れる。この中で今年も福知山市展に8人入賞入選し工芸での活躍すすむ。そして第14回発表会は中桐先生の特別展と合同開催、NHK等も報道、1,000人の参観で盛大に開く。藍甕研究第2弾京都府与謝野町で京都産の藍甕発見し藍甕の研究前進。


2009年
11月由良川藍復活から27年、福知山藍同好会発足15年の記念の発表会、会員の記念作品、今までの福知山市展入賞入選作品、中桐先生など特別出品、そして15回を記念し福知山地方の元紺屋の史料展を福知山市と地元両丹日日新聞社の後援で盛大に開催。この15回の発表会は2011京都国文祭に関連し文化庁の地方文化芸術振興プラン事業として認められ15回記念にふさわしいものとなった。絞り連続教室は12回、藍染めは誰でも出来る市民講座8回、豊岡型紙復元講座、公民館、学校の藍染め体験、由良川藍の種の全国への無料配布をつづけ、福知山FM放送でも取り上げ市民的関心さらに広がる。夏の12回藍まつりは教室展、アイの茎のエキスの講演なども行い京阪神からも訪れ盛会、15回発表会とともにNHKテレビ地元マスコミの報道のなか市民の称賛をうける。今年も福知山市展に8人が入り藍染めが光る。毎年の研修は今年は新潟白根絞りの感激の見学交流旅行、京都での絞りコミニュテー合同展、大分全国阿波藍作家協会展、美山小さな藍美術館見学などでパワーアップする。こうした中で11月福知山市長が初めて由良川藍の家訪問、懇談が実現し、市民的協調の輪が大きくなる。


2010年
2010年は、福知山藍同好会15周年の成果を土台に初心を瞳に由良川藍の新たな前進を誓って出発した。
「種から蒔いてすくもを作り、藍を建てて染める」ことに戸惑いを抱きながら「藍染め」に辿り着けた喜びは忘れることはできない。日本のあいの歴史は奈良時代に及ぶが、私たちが追求し続け、明らかに出来た由良川藍の歴史は600年前まで分かってきた。この中世から江戸時代へ、そして明治、大正へとつながった歴史を絶やしてはならない、20世紀で終わらせないで21世紀につなごうーこの強い思いをエネルギーとして、さらに新しい前進を夢見る地点に立つことが出来ている。また支えの輪の広がりは会員と市民の強いエール、藍に寄せる思いのつながりとなって全国各地にも届き、由良川藍を21世紀につなぐことができた。

2011年
由良川に藍を復活させてから29年目を迎えるその藍の種を蒔いて同好会が生まれてから17年目となる。種から蒔いて育て歩んでいることがささやかな満足感で、周りの人々に伝え「この指とまれ」と呼びかけてきた。これを会員に届けたニュースが200号となりひとしおの想いである。
特に今年は第二十六回国民文化祭の開催にあたり、府のチャレンジ事業として由良川藍染め発表会が“藍のある国文祭、由良川藍染めin fukuchiyama”として位置づけられ記念すべき会員作品展となった。
藍のある国文祭を!と呼びかけまゆまろチャレンジ事業として開くことが出来た。
一都二府五県から540人の参加で、出品は会員と友好グループ二府三県58人181点と国文祭記念作品展にふさわしく実り多いものとなった。
由良川藍を地域の伝統文化として継承するため「種から蒔いて染めまで」の全工程をDVDとして制作し完成放映をオープニングとして行い大きな関心を呼んだ。貴重な文化伝承を映像化して残せたのは意義があった。

2012年
藍復活から30年目を迎える。例年藍の種を全国に無料配布。今年は、由良川藍がアメリカにまで渡った。
各地の支援学校や農業学校、南伊豆からは「役場で藍作りを」と種の希望が寄せられた。DVDの注文もあり藍染をより広範に広げるための心強いツールとなっている。
私たちの活動が伝わりテレビ放映が続いた年だった。京都のKBSの「京ふらり」朝日テレビ「ココイロ」NHK「京のええとこ」など。
30周年17回目の作品展は出展会員41名200点650人の参観で大成功であった。アンケートで回答を戴いた225名の殆どの方が藍染に感動したという力強いメッセージであった。国文祭のまとめとして第16回発表会の記録集(藍をはぐくむ第15号に変わるもの)を発行。技術向上の講習会も第17回中桐紋セミナーが竜巻絞り、第18回が平縫い引きしめ絞を、型染、能勢の染め工房“ゆう”での煮染め、栗山工房の見学、例年の庵我小3年生の藍学習と染体験、市展賞にも入賞、入選(8名)
「第15回藍まつり」は7月27日、昨年につづき明覚寺会館で開催、300人の参加

2013年
由良川藍の新しい前進へ31年目の年を迎えた。
「種から蒔いてすくもを作り、藍を建てて染めまで」といつもこの原点を繰り返し、繰り返し藍作りに挑んでいる。
技術向上に常に研鑽し、作品を作ってこその文化伝承と絞りの技法講習中桐セミナーは第19回白影絞り、今年度初めて内藤英治先生の型染め5回連続講習を実施し、14名の会員が受講し、全員卒業制作合評会を行い成果を得ることが出来た。その技術を元にして福知山市依頼の巨大のれんの制作に取り組むことができた。10人の会員で型彫、糊置き、染め、仕上げと3か月掛けて作り上げることができた。
藍の種の無料配布がきっかけで藍染の布を東北大震災被災地の岩手県に後方支援として送る機会に恵まれた。藍の布がバッグや小物の手作り品として新しい命を持った作品に生まれ変わる。本物の藍が持つ強さであり改めて藍への思いが深まる。
第18回発表会は厚生会館で開催、型染講習卒業作品14点がずらりと並び例年に異なる雰囲気を作り出した。600人の参観で大成功。
第16回藍まつりは厚生会館で開催。初めて本藍染体験を実施。岩手震災支援の手わざ展も同時に開催。
出前講座は中央公民館の生葉染教室、庵我小3年生の藍染教室。
市展は10人が入賞、入選、新たに「朝展」に1名が奨励賞を受賞。

2014年
「藍のれんプロジェクト事業」も進み商店街に藍のれんが飾られるようになってきた。
1月20日には市役所玄関に由良川藍染大のれんが掛かった。福知山の伝統文化である「藍染のれん」をと同好会に依頼を受けたもので、縦1.3m 横4.5mの大型のれんで会員が今まで学んできた技法を駆使した集大成の作品となった。今年同好会発足20周年を迎える年に相応しいものとなった。
福知山市が市政推進に功績があった市民らを毎年表彰。藍同好会の塩見敏治代表が長年に亘り本市の伝統文化である藍の振興と普及に貢献したことで<有功者表彰>の教育文化有功者の表彰を受賞した。(4月1日)
岩手県釜石市にNPO法人「障がい者支援センター」が開設。そのおひろめに1月14日~21日「由良川藍染作品展」を開催、12人・21点を展示。
今年も種や苗を送り支援活動を行う。
3月20日の今年度総会で、由良川藍復活32周年同好会発足20周年の「記念行事」の実施を決定した。その記念行事は7月12日・13日に福知山駅前の新しい建物「市民交流プラザふくちやま」で行われ、作品発表会、藍まつりのほかファッションショーまで、同好会活動の集大成といえる内容となった。
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