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透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 帰納法(改)

 「帰納法」、まさに、そんなブログの引っ越し作業の結果、

100を超える記事の画像が表示できなくなり、非公開としました。

記憶を呼び起こしつつ、漸次、復活・再生させるつもりですが、

正直、皆目見当のつかない画像も多々あります。

 

ダ・ヴィンチの罠 帰納法 - 透明人間たちのひとりごと

このページの画像は、故あって表示されませんが、連続性を担保する意味合いからも、そのままで公開し、別途、新しく作り直すことにしました。同じ内容ですが、画像はその限...

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 url『ダ・ヴィンチの罠 帰納法』

 上記のように、連続性を維持することは、このシリーズの

重要なファクターですので、時間がかかっても復活・再生を

果たさなければならないのですが、漸くこれで26作目です。

 さてと、それでは、ここからが、

『ダ・ヴィンチの罠 帰納法(改)』

 の記事になります。

 (以下、本文)

 

 「ねえねえ、聞いて聞いて」

 「 あたし処女なのに妊娠したんだって」

 

 ヤダーァ (逃げちゃおっと)

 (おいおい誰なんだ コイツ)



 この派手なオーバーアクション

 大天使ガブリエル様ですョ


   『受胎告知』 ロレンツォ・ロット

 雲に乗った神さままでが大慌てして、

 「そこの娘、待ちなさい」

 と、焦りに焦るシチュエーション

       
      (ゲロゲロ ・・・)

 そんなユニークで、何ともコメデー・タッチな
『受胎告知』のシーンを描いてみせたのは
 ロレンツォ・ロットです。


     (キモイ奴だニャー)

 この猫は、どう見ても、カトリックが忌み嫌う
「悪魔の使い」というよりは、マリアの
驚きと戸惑いを代弁しているようですが ・・・


 『受胎告知』における続いての
登場はフェデリコ・バロッチです。


   『受胎告知』 フェデリコ・バロッチ
  up
 スヤスヤと眠りこける表情は子猫のように
も見えますが、    

    

 続いては


               up_slow
 ピーテル・パウル・ルーベンスが描く
『受胎告知』でのです。

 

 こちらも気持ち良さそうに眠っています。



 教会から疎まれ嫌われているはずの
は聖母マリアだけでなく、イエス・キリストの
足もとにも登場します。

 
 『エマオの晩餐』 フィリップ・ド・シャンパーニュ
           up_slow   up
 ここにもまた、重要秘密が隠されて
いるようですが、についての考察はまた
別のタイミングでお話しすることにしましょう。

 さて

 推論のための論理方法を集約すると演繹
(えんえき)と帰納の二通りに大別されます。

 演繹法は、「Aだから、Bである」
いう論理をつないでいく手法で、

 いわゆる三段論法を積み重ねた結果
として必然的な結論が導かれる思考法です。

 言わば、それには、

 大前提となるルールファクト
必要かつ絶対的な条件となります。

 演繹法の欠点は正しくない、あるいは適切
ではない前提を用いてしまうことです。

 たとえば、


         画像元: nekochan.jp

 この場合には、「悪魔の使い」
であるという前提ですが、絵画を見る限りでは
そんな風には感じられませんが、さらにそれを
演繹(えんえき)すれば ・・・


        演繹するソクラテスのイメージ gimon-sukkiri.jp

 「風が吹けば桶屋が儲かる」
の段階を踏んで、


       
 ラファエロ・サンティの「システィーナの聖母」

 だから

 マリアイエスであるという結論
に辿り着かないこともないわけで ・・・


 『システィーナの聖母』部分 ラファエロ・サンティ画

 要は、

 「悪魔の使い」だという前提は、
ここでは適切とは言えないわけです。


         帰納法 イメージ www.ashita-team.co

 帰納法は、数多くのファクト(観察結果)
から類似点を見つけて、事実と照合しながら
まとめあげていく論法です。

 帰納法においては 腑に落ちる こと。

 つまり、納得して得心できる内容
あるのかどうかが重要で、観察事項や方法
が適切でなかったり、少ないサンプルデータ
からむりやり結論を引き出そうと短絡すると
納得感に欠けてしまう恐れがあります。

 帰納法の最大の欠点は、

 全事例を網羅するか、それと同等の論理
証明をしない限り、帰納した結論(帰結)は
必ずしも確実な真理ではなく、一定程度の
確率を持ったものにすぎないわけです。

 要するに、「ひらめきの演繹」
「まとめの帰納」と言うわけで、


       演繹法と帰納法 イメージ ferret-plus.co

 演繹法がアイデア勝負(発想力・着眼力)
で数学的な証明方法だとすると、帰納法は
マーケティングの勝負(調査力・分析力)で
、理科の実験的思考に近いと言えます。

 では、ここからは観察力や分析力が勝負
の帰納法からまずは始めてみましょうか。

 ここで試みたい証明の第一はバッサーノ
親子が個々に描く『最後の晩餐』
父ヤコポ・バッサーノからの遺伝的情報が
その基礎にあるということです。

 次に、ヤコポ・バッサーノの異なる2枚の

 
 『エマオの晩餐』Ⓐ    『エマオの晩餐』Ⓑ

 『エマオの晩餐』ⒶⒷが遺伝的
な情報を担う塩基配列や触媒のような
役割を果たしていて、それが結果的には
ダ・ヴィンチの描く『最後の晩餐』
に触発されインスパイアされたヤコポ流
のオマージュになっているということです。

 それでは、父ヤコポ・バッサーノの描く
『最後の晩餐』を見てみましょう。


      『最後の晩餐』ヤコポ・バッサーノ画

 ここでは、皿の上の唯一料理
注目してください。


      『最後の晩餐』中央部

 『最後の晩餐』(ヤコポ・バッサーノ)
における大皿に乗った丸焼きにされた
子羊片足ですが ・・・

    

 キリストの最後の晩餐での場面を題材に
選んだにしては、大皿に盛られた料理
子羊の頭と片方の足先だけとは、如何にも
奇妙グロテスクです。

 しかしながら

 この羊の頭と同じようなモノが長男である
フランチェスコの『最後の晩餐』にも
登場します。

  
 『最後の晩餐』 フランチェスコ・バッサーノ www.meisterdrucke.jp

 小さくてわかり難いのですが、食卓の上
には大皿に乗った動物の頭と片足があり、
空の皿が1枚添えられています。

 これが遺伝情報①です。

 この子羊の頭と片足の意味については、
説明を省略しますので『告発者(改)』
での解説を参考にしてください。

ダ・ヴィンチの罠 告発者(改) - 透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 告発者(改) - 透明人間たちのひとりごと

「告発者」、まさに、そんなブログの引っ越し作業の結果、100を超える記事の画像が表示できなくなり、非公開としました。記憶を呼び起こしつつ、漸次、復活・再生させるつも...

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 url 『ダ・ヴィンチの罠 告発者(改)』

 遺伝情報②は床でおこぼれにあずかる
犬と猫のどちらもが鑑賞者であるこちらに
視線を送っていることです。

 これも父ヤコポの描く犬と猫と同じです。

 遺伝情報③はペテロが手に持っている
ナイフの向きと角度です。

 これもまた、「似ている」というレベルを
超えていますよね。

 url https://www.the-athenaeum.org/art/full.php?ID=117193

  ★ 大きい画像で確認をしたい方は
こちらをクリックしてください。

  画面が真っ暗で見られない時には

 url https://www.the-athenaeum.org/art/detail.php?ID=117193

 urlの絵をクリックしてください。

 これらの遺伝情報の後に続く着目点は、
中央やや右上に吊るされている料理用の
鳥と右手から少年の給仕が運んでくる皿
の上の料理です。

 吊るされている三羽の鳥はゴルゴダの丘
でのイエスたちの処刑を意味し、


   『エマオの晩餐』Ⓑ 大皿の料理

 『エマオの晩餐』Ⓑでの大皿
運ばれてくる鳥の丸焼きと食卓の皿の卵は
犠牲としてのイエスの存在と復活した後の
イエスの象徴として相互に関連づけている
わけなのです。

  
  『エマオの晩餐』Ⓑ 皿の中身

 少年が運んできた皿の料理は父ヤコポの
『エマオの晩餐』Ⓐでの料理の内容
と同じ魚の料理(うなぎ)です。


  『エマオの晩餐』Ⓐ ヤコポ・バッサーノ画

 そして、それは、

 ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』への

 リスペクトオマージュを込めて、
   
 
 
 「グリルうなぎのオレンジスライス添え」
 が密かに用意されていたというわけですpeace


 このことは引きこもり気味の画家であった
ヤコポ・バッサーノが初のヴェネツィアへの
短期出張の折にミラノにまで足を延ばして、
ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』を鑑賞
したのではという『告発者(改)』での
推理の一助にもなるポイントなのですが、
父親に勧められたフランチェスコがミラノで
観たということかもしれません。

 それではヤコポのあとを継ぐことになった
三男のレアンドロの場合はどうでしょう。


     『最後の晩餐』 レアンドロ・バッサーノ www.meisterdrucke.jp

 こちらは逆に、頭のない動物の丸焼きが
メインディッシュのようですね。

 つまり、遺伝情報の補完作業です。

 これで首と胴体がひとつにつながって、
DNA情報が補強されるわけです。

 url https://www.the-athenaeum.org/art/full.php?ID=219943

  ★ 大きい画像で確認をしたい方は
こちらをクリックしてください。

  画面が真っ暗で見られない場合は

 url https://www.the-athenaeum.org/art/detail.php?ID=219943

 urlの絵をクリックしてください。

 その意味(遺伝子補強の観点)からは、

 父と兄の絵にはなかった各使徒に小皿が
用意され晩餐の形式が整ったということ。

 そして、

 兄が描いた1枚だけの空の皿とおこぼれ
にあずかる犬と猫に対して、手前右の使徒 
を仰ぎ見る犬と、手前左の黄色いローブを、
羽織た男の後ろで丸まるように眠る猫との
対比が何かを示唆しているようなのですが、

     

 小生には、それがユダを示す目印
ように思われてなりません。

 しかしそこに確たる根拠はありません。

     

 ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』での
ユダイエスが空の皿に手を伸ばすさま
から連想すると、この空の皿にも何らかの意図
があるように思えるからですが、



 要は、

 ヤコポ・バッサーノ親子は和歌や短歌で
行なうところの連歌(この場合には連画)
一子相伝なる秘密情報など
をその仕掛け(構図や構成)のなかで共有
し発展させているようにも感じるわけです。


 『最後の晩餐』 フランチェスコ・バッサーノ www.meisterdrucke.jp

 そこで、もう一度、『最後の晩餐』
とされるレアンドロの作品を見てみましょう。

 兄の描く『最後の晩餐』と少しだけ
構図の違う、こちらの『最後の晩餐』
でもイメージできますが、イエスの横で安心
して眠りこける少年ヨハネと手前左の男の
側で丸まるように寄り添う猫の姿には何か
同じようなニオイや、逆にどこか対立する
反逆のオーラのようなものが感じられます。

 但し、

 こちらの絵では皿の存在はハッキリせず
に左右の男のどちらにも方にもあるようで
判然としません。

 確かなのはあれほど沢山あった食卓上
の料理が、かなりの部分で消えてしまって
いることだけです。

 ここにも明らかな意図と思惑が見え隠れ
しているようですが ・・・

       

 こちらの絵画における重要なポイントは、
犬と猫もそうですが、背後にある大理石で
出来た大きな二つの柱と右手側にある皿
を並べた棚で、この絵が兄フランチェスコ
『最後の晩餐』における宴会場の
シチュエーションとも類似している点です。

 尤も、制作年度では、弟のレアンドロの
『最後の晩餐』の方が先(1578年)
で兄のフランチェスコの方が後(1586年)
なのです。

 つまり父ヤコポの『最後の晩餐』
の遺伝情報は、三男のレアンドロによって
DNAが補強され、長兄のフランチェスコに
よって、その補完と修復が完了して一連の
ストーリーがここに完結するわけですが、

 
   ヤコポ・バッサーノの肖像

 バッサーノ家における画家三代の歴史は
初代フランチェスコ(Francesco il Vecchio)
に始まり、その息子でバッサーノ家の家名
を「ヴェネツィア政府御用達」にまで高めた
のが、二代目のヤコポ(Jacopo Bassano)
で、彼は1510年頃の生まれで1592年まで
長生きしました。

 三代目のフランチェスコになると、名声は
ヴェネツィア一帯に轟き、ドゥカーレ宮殿の
装飾を任されるほどだったにもかかわらず、
父ヤコポの死のわずか5か月後に 窓から
身を投げて自殺してしまいます。

 この一家の特異な点は、作品へのサイン
を家族がそろって行っていたことで二代目
のヤコポ・バッサーノはともかくも、三代目
のフランチェスコとレアンドロの作品などは
すでに区別がつかないような状態です。

 不幸なことに才能に恵まれていた長兄の
フランチェスコは自殺し、結果的には三男
のレアンドロが父の工房を継ぐことになる
わけですが、この一家、まだまだ隠されて
いる秘密がありそうなのですが ・・・

 ということで、今回は

 バッサーノ親子三人が それぞれに描く
『最後の晩餐』には一子相伝的な
秘密継承がなされていて、

 それは

 父ヤコポ・バッサーノからの遺伝情報が
確実に引き継がれたことの証明でもあり、
同時にそれはヤコポ・バッサーノの2枚の
『エマオの晩餐』ⒶⒷにおいては

 
 『エマオの晩餐』Ⓐ    『エマオの晩餐』Ⓑ

 遺伝的な情報を担う塩基配列や触媒の
ような役割を果たして、それがダ・ヴィンチ
の描いた『最後の晩餐』に対する
ヤコポ流のオマージュになっているという
推理の一部を帰納してみたわけですが、

 次回では、

 故郷のバッサーノ・デル・グラッパを出た
のは生涯のうちにわずかに2回しかないと
されているヤコポ・バッサーノが、

 初めてのヴェネツィアでの短期滞在の折
に足を延ばしてミラノにあるダ・ヴィンチの
『最後の晩餐』を見に行ったのでは
ないかとの前提から

 symbol2 ヴェネツィアを出てミラノに赴いた際に、

 サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院を
訪れたヤコポ・バッサーノが、ダ・ヴィンチの
『最後の晩餐』を鑑賞したと、仮定して
の推論を帰納法を交えて演繹してみたいと
考えています。
  
  
「帰納法とやらは機能しとるのか」


       !!

   ヤコポ・バッサーノの手による

    
     『最後の晩餐』での猫

   
     『エマオの晩餐』Ⓐ 猫

   
   『エマオの晩餐』Ⓑ 猫にも見える犬?

    
     『エマオの晩餐』Ⓑ 猫

 そして、


   『受胎告知』 ロレンツォ・ロットの猫


        ギルダンライオ画『最後の晩餐』での猫

    
   出典:www.lets-bible.com   出典:shanti-phuia.net

ダ・ヴィンチの罠 ピエタ(改) - 透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 ピエタ(改) - 透明人間たちのひとりごと

「ピエタ」、まさに、そんなブログの引っ越し作業の結果、100を超える記事の画像が表示できなくなり、非公開としました。記憶を呼び起こしつつ、漸次、復活・再生させるつも...

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 url『ダ・ヴィンチの罠 ピエタ(改)』


    『洗礼者ヨハネの斬首』 部分 カラヴァッジョ画 1608年

 「あなたがたのうちの一人
        わたしを裏切るでしょう」


     『洗礼者聖ヨハネ』部分  1513-1516年   

     完全に  

          (これって、印象操作でしょ)

            画像元:nekochan.jp

         そうだ ニャー !! 

  

      … to be continued !!

コメント一覧

小吉
結局何が言いたいのかよくわかりませんでした。
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