明日の海が聞こえる

生物学上の父に関心を持つ君へ。
きっと君はすぐに生物学上の父を大きく追い越すでしょう。中学生にもなれば、私が残したテキストや、解析対象のdata setの中でも時々現れる重み付けすべきワードから位置や本人そのものをすぐ特定するでしょう。（なぜなら、君は生物学上の父が選んだお母さんの子供ですから、頭がとても良いでしょう。）それをむしろ私は歓迎しますし、今朝も上機嫌に広い芝生の無垢で新鮮な空気を抜け、さざ波の砂浜を走っているかもしれません。

君がいる2031年頃はもうブレイン・マシン・インターフェースが一般に降り、自動運転は当たり前になり過ぎて人間が運転ということ自体をしてはいけない法も浸透し、ヒトを超えたAIがAI自身を制御している頃でしょう。貨幣もビットコインに代わって久しく、たった40光年先の地球の姉妹群（トラピスト1）に生命も見つけ、私たちのそれとは遥かかなたにある時代感覚で生きているのでしょう。

生物学上の父は、健康を保つ努力が好きだし、朝のrunが好きだし、新緑の神社に癒され、完璧にはいかない部分も含めて自分の職業や家族、選んでいる人生を楽しんでいます。

君が何かに絶望した夜は次の朝までどうか待ってみて、広い公園や海や林など自然の中に身を置いてみてください。虫の音や鳥たちのさえずり、フレッシュな大地の空気が君を守ってくれます。

だからきっと、大丈夫です。