歯科技工管理学研究

歯科技工管理学研究ブログ
歯科技工士・岩澤 毅

河北新報 社説(12/18):国交省統計書き換え/公正さゆがめた責任は重い 2021年12月18日 10:00

2021年12月18日 | 基本・参考
https://kahoku.news/articles/20211218khn000002.html

河北新報 社説(12/18):国交省統計書き換え/公正さゆがめた責任は重い
2021年12月18日 10:00
 国の公式統計に対する信頼を揺るがす事態が、またしても起こった。データを軽視し、公正さをゆがめた責任は重大だ。

 「建設工事受注動態統計調査」で、国土交通省がデータの書き換えを都道府県に指示したり、同じ業者の受注を二重計上したりしていた。書き換えが始まった時期は不明で、二重計上は2013年以降8年間続いた。公表数値が実態より過大となり、国内総生産(GDP)の算出に影響した可能性がある。

 国交省は問題を検証する第三者委員会を設置し、1カ月以内に結果をまとめる。なぜ書き換えが常態化し、見過ごされてきたのか。原因や経緯を究明し、有効な再発防止策を講じなければならない。

 建設受注統計は統計法に基づく基幹統計調査の一つ。政策立案の基礎資料となる。抽出した約1万2000業者から都道府県が調査票を回収。国交省が集計し、建設業界全体の数値を推計している。

 国交省は、業者から過去月分を含む調査票が後からまとめて提出された場合、全てを提出月の結果として合算するよう都道府県に書き換えを指示。書き換えは毎月数百から1000件程度あった。未提出の月は推計値を計上済みのため重複することになる。

 提出月分以外の調査票からは記載を消し、空欄にさせていたという。業者が報告した生の数字に無断で手を加える行為は統計法違反に当たる恐れがある。

 書き換えに関しては、会計検査院から指摘を受けた後、20年1月ごろから今年3月まで同省職員が書き換え作業をしていた。斉藤鉄夫国交相は16日の参院予算委員会で「従来の統計手法との連続性を図っており、統計上意味があった」と釈明したが、統計に携わる公務員の公正さに対する意識が希薄だったと言わざるを得ない。

 見過ごせないのは、3年前に発覚した厚生労働省による「毎月勤労統計」の不正を受けた一斉点検で見逃され、その後強化したはずの再発防止策も機能しなかった点だ。

 政府は、統計担当から独立した「統計分析審査官」を各省庁に常駐させた。国交省にも審査官は3人がいたが、会計検査院の指摘を受けるまで、今回の問題は話題にも上らなかったという。

 書き換えによるGDPへの影響について、山際大志郎経済再生担当相はきのうの参院予算委で、建設受注統計の過去の数値が訂正された場合、GDPを再計算し、改めて公表する考えを示した。だが、19年度以前に関しては調査票のデータが残っていないために再集計できない。

 再発防止のためには、統計調査の在り方を改めて見直すとともに、公務員の意識改革やオンライン調査の推進を加速させるといった取り組みが求められる。民間データの活用も探るべきではないか。






座標 
戦争の記録の継承 生の声の記録化も責務
大仙市総務課アーカイブ副主幹
蓮沼素子(秋田市)


声の交差点
官僚の誠実な支え欠ける
中沢恒夫 85歳 (仙台市青葉区・会社顧問)

最新の画像もっと見る