歯科技工管理学研究

歯科技工管理学研究ブログ
歯科技工士・岩澤 毅

『日本歯技』2017年5月号巻頭言 地域組織と人づくり

2017年04月28日 | 日本歯技


『日本歯技』2017年5月号巻頭言

地域組織と人づくり


 組織の根幹は、その存在意義である価値観であろう。そして、時間に磨かれ蓄積された組織構成員の集団意志としての価値観に基づいた決定や行動を、実務にあたる「人」が行う。よって、組織の価値観に基づいた基本理念を十分にわきまえた人が組織運営を行わなければ、その組織は存在意義を見失うこととなる。逆に言えば、その組織に属するより多くの人の理解と協力があれば、さらに効率的な運営が可能となる。“組織は人なり”とは、その所以である。

 歯科技工士組織は、公益日技、都道府県地域組織、県内支部、そして日技厚生会やNDC、日技連盟や歯科技工士国民年金基金など複数の組織から構成されている。この構造は、ナショナルセンターと一般会員相互の情報伝達がやや煩雑で難しいというデメリットを持っている。しかし、組織の力の専門性と総合性をより発揮し歯科技工士に利益をもたらす知恵として編み出されたものである。よって、その役割を担う立場の人が、全体を把握し、丁寧な情報伝達が必要となる。

 情報伝達の最前線を担う地域組織は、会員に最も身近に寄り添う組織として活動が期待されており、地域組織が人づくりに決定的に重要な役割を担っている。日技新発展『7』プランの「地域組織活性化戦略」では、ナショナルセンターの持続的発展のためには、地域組織の活性化は欠くことのできない重要な要件と位置づけている。

 各地域組織においては、地域の具体的な課題に向き合う中で、多様な意見から合意を形成し、世代間での知恵の継承を行いながら、人と会員に価値を置き、社会的にも組織的にもより正しく機能することによって、地域組織の人づくりが進み組織価値を高めることが期待される。

http://www.nichigi.or.jp/about_nichigi/nihonshigi_1705.html

最新の画像もっと見る