歯科技工管理学研究

歯科技工管理学研究ブログ
歯科技工士・岩澤 毅

杉岡範明 日技連盟会長所信

2016年05月30日 | 森元主税
日本歯科技工士連盟機関紙「れんめい」第49号
2016年5月20日発行


杉岡範明会長所信


 冒頭、この度の熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。そして、地震及びとそれに関連してお亡くなりになられた方に心からご冥福をお祈り申し上げます。

 また、今回の地震では、被害のあった熊本、大分両県技に今のところでは人的被害はなく、第1次調査では歯科技工所の倒壊等の甚大な報告はありません。詳細な結果は、公益日技の『熊本地震災害対策本部」で纏めていますので、その結果を踏まえて、本連盟としてもしっかりと対応していきます。

 東日本大震災の経験を踏まえ、地震の起こった4月14日の深夜に厚生労働省から歯科技工所の被害状況の調査依頼があり、医療機関等に歯科技工所も含めて対応する旨の連絡がありました。手始めとして5月10日には、「医療機関等における雇用調整助成金の支援措置」についての公的支援の情報提供がありました。今後、詳細な被害状況を踏まえ、さらに積極的な渉外活動にあたっていきたと思います。

 さて、この度の役員改選で、2期目の会務執行を任せていただくことになりました。ご支援いただいた皆様に心から感謝とお礼を申し上げます。

 改めて、国民歯科医療の一役を担う歯科技工士が、夢と希望を抱きながら職務を全うできるようにその労務環境の改善に全力で臨む決意であります。そのためには、公益日技は公益法人として国民に歯科技工士の重要性とその社会貢献を訴え、存在意義を高めなければなりません。そして、本連盟は、その社会貢献に相応し歯科技工士の労務環境が正当に評価されるような施策を講じていく関係だと思っています。まさに、車の両輪でこの2つの組織がバランス良く活動することによって、始めて国民の支持が得られ、懸案解決が身を結ぶのだと思います。

 私は、懸案解決のために今も昔も組織が必要であることに変わりはないと思っています。今日の成熟した社会にあっては、数多くの人々の願いや希望、利害が複雑に絡み合っているので、一方だけの想いが成就するということはよほどのことがない限り難しいと思っています。行政も常に関係する団体が調整して合意形成を図るように求めています。だからこそ、戦略と手段が重要であり、かつてのように組織の原資が恵まれた状況ではない中、知恵を絞って取組まなければなりません。

 そして、もう一つ重要なことは、その組織を構成している一人ひとりが人任せではなく、組織のために自分は何ができるかを常に考え実践していただかなければ、願いがかなわないことです。これが大きな組織の原動力となって、道が開けると確信しています。

 言うまでもなく、これまでの歴史の上にあるこの組織をさらに発展させ、その使命を果たす責任は今を生きる私達にあります。そのレーダーとして初心を忘れず、歯科技工士の想いを成就させるために果敢に挑んでまいります。

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