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歯科技工士・岩澤 毅

歯科報道ミシュラン 予め定められた歯科一人負けレース開始を告げる鐘が鳴った。

2009年03月21日 | 草の根研究会・みんなの歯科ネットワーク
みな歯科 歯科報道ミシュラン

2009年度版歯科報道ミシュラン

エントリーナンバー1

木村太郎氏の発言  概要

2009年1月23日のFNNのニュース番組で木村太郎氏が
北海道の歯科医院での実質負担金が無料になるという
システムが行われているとのニュースのコメントで
「今の歯医者さんは3割を取らなくても
7割で儲かるという仕組みを作ったわけですよね。
ということは、定められた治療費が実は3割高いんだと。
そういうシステムがないところで払っていても3割高い。
そこに、主な問題があるのではないですかね」と発言した。

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 木村太郎氏に関しては、余り興味は無いが、今回の出来事から、「キャスター」「コメンテイター」と同席し、己の主張を行わなければならない立場にいる場合が多い、医師・参議院議員の桜井充氏や小池晃氏のタフさと論理力の強さとある意味礼儀正しさと我慢強さを再確認した思いだ。

 木村太郎氏のコメントに関しては、我が身を振り返り未知の分野への発言に対しては、抑制的・禁欲的であらねばと思いを強くした。

 発言自体は、得るものが無く星一つ。

★☆☆☆☆
ironface

エントリーナンバー2

朝日新聞記事  概要

2009年2月27日の朝日新聞朝刊経済欄(15面)に“医療の値段「保険村」の闇”
さらに、政策欄(7面)“歯科医療費 改定幅超す伸び”という記事が
掲載された。小見出しには「歯科医学会長、請求上げ幅膨らませた」
などと書かれ、08年度改定では歯科全体の伸びを0.42%と決めていたにも関わらず
江藤日本歯科医学会会長がその講演で「学会が実際の診療報酬の請求の上げ幅に
膨らみを作る役割をした」と語ったとし、実際には3.4%も伸びたと報道している。
また診療報酬の決定は密室で行われ、国民の不信解消が進まないと指摘し、
さらに”医療の値段「保険村」の闇」”では「患者に見えない
ようにひねり出す」「水増し・不正請求の横行」と小見出しをつけ、
内部に詳しい関係者が語るという形で歯科医院の不請求の実態(?)を暴露。
報酬改定が国民不在のエゴのぶつかり合いだと指摘している。

この記事に対し日本歯科医師会の大久保会長は3月5日付けで
抗議文を提出している。

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「予め定められた歯科一人負けレース開始を告げる鐘が鳴った。」

 この記事で、誰が利益を得るのか?
 この記事は、間接的にであれ誰の資料提供・サゼスチョン・協力が生きているのか?図「診療報酬を巡る構図」に、出身大学まで書き入れる意図は?訪問診療「7つ道具」写真の意図は?

 14日付け「医療Gメン 届かぬ目」には、表「歯科Gメンの数と、02~07年度の監査回数」があるが、これも一連のものと考えるか?

 編集委員・西井泰之氏の公式の意図説明は、16日付け補助線「診療報酬「差益ビジネス」が問うもの」で十分と考えるか?

 一つひとつの独立した記事としては、一般紙としては誤報ではない。ここまで書かれる弱点を歯科の側、医療側が持っている。

 次回改定に向け、予め定められた歯科一人負けレース開始を告げる鐘が鳴った。

 反転攻勢のためには、歯科の側の国民に説明できない既得権の放棄と国民に根拠を示し同意を得られる診療報酬体系の構築が、困難且つ地味であっても必須と思われる。

 田辺記者退職後の、朝日の新スタンスを示した記事と解釈すると、田辺元記者を買い被っているだろうか。

 「あちら側」の着目点を知る貴重な情報として、これからの展開に期待して、星五つ。

★★★★★
ironface

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