『日本歯技』2014年1月号
年頭所感
公益社団法人日本歯科技工士会
会長 古橋博美
会長 古橋博美
新年明けましておめでとうございます。会員の皆さま方におかれましては、ご家族お仲間の皆さまと和やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。平素より公益社団法人日本歯科技工士会をご支援いただいておりますことに深く感謝申し上げます。
2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定するという、嬉しいニュースがありました。IOC総会での招致プレゼンテーションでパラリンピアンの佐藤真海さんの「私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです。スポーツは私に人生で大切な価値を教えてくれました。」に始まるスピーチには、心を揺さぶられました。この開催が、私たちの国に新たな目標と将来への希望をもたらしてくれるものと確信いたします。
翻って、歯科界は高齢化社会の進展と時代に適合した新たな歯科医療の哲学と役割の確立、歯科技工業界においてはCAD/CAMの導入等、新たな時代の幕が開いています。
私は字義通りの公益法人としての日本歯科技工士会を確立するという、初代公益法人会長としての役割を考え続けてまいりました。そこで、公益社団法人日本歯科技工士会の理念の明確化、ナショナルセンターとしての在り方を策定する中長期総合計画“日技新発展7プラン”を、「国民に信頼され尊敬される組織」の実現を中心テーマにおき、一年間にわたり様々な公開手法を積み重ね、歯科技工士の総意の形成を目指してまいりました。その成果は、必ずや本年、新たな形を表すものと思います。
「2013年入れ歯感謝デー」行事を、厚生労働省、日本歯科医師会、日本衛生士会等の後援をいただき、また歯科メーカー各社の協賛を得て開催することができました。特別講演をお願いしたアートディレクターの水谷孝次先生の「情熱と笑顔さえあれば、仕事は決して裏切らない」との言葉に込められた、これからの未来を切り開くキーワードとしての“笑顔″を、我々歯科技工士そして歯科界が大きくサポートできる職業であることに改めて大きな誇りを持ち、更なる奮闘を決意しました。
様々な難問を抱える歯科技工業界ですが、会長就任以来継続し求めてまいりました道理と理性に基盤を置く政治・行政との対話、関係団体との対話、会員との対話、国民との対話を通して、戦略的目標を定め成果を得るべく一層努力してまいります。
皆さま方には引き続いてのご支援をお願い申し上げますとともに、歯科界に生きるすべての人々が胸を張って自信に満ちてこの一年を過ごせますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。