[009/052] 162 - 参 - 厚生労働委員会 - 18号
平成17年04月28日
○政府参考人(水田邦雄君) 中医協におきます審議は、先ほど申し上げましたとおり、総会、部会それから小委員会ともすべて公開で行われているわけでございますけれども、その審議の過程において非公開で協議が行われることがございます。
例えば、平成十六年度の診療報酬改定におきます議論におきましては、改定率につきまして支払側及び診療側委員の意見の隔たりが大きいということがございまして、公益委員が各側を別個に呼び込みまして意見の調整を行ったということが事実としてございます。正に公開の場での議論の中でこういう個別折衝が行われる形でありますので、事実として見えたかと思います。
ただ、この点につきましては、昨年十月に中医協においてまとめられました当面の改善策におきまして、審議過程でこういった個別協議が行われた場合には、公益委員から、協議の経過について公開の場で報告することとするという取扱いになったわけでございまして、そういう意味で、一層の透明化を図る措置がとられたものと考えております。
西島英利君 つまり、いろんな問題がありましたけれども、今回の事件を契機にして中医協の在り方というのも中医協内部で見直されて、特にこの透明性の確保という点では、公益委員が、密室といいますか、そういう中で行われたことについてはきちんと報告するということで透明性を担保するということになったということでございますですね。
もう一つの問題は、余りにも中医協の中での診療側の意向が強過ぎるのではないかということが言われております。しかし、私自身も、先ほどから何回も申し上げますが、中医協に出ておりました。日医側だけの発言ではなく、支払側もきちんと発言をされ、まして病院団体の方もお一人出ておられたんですが、発言をきちんとされていたというふうに思うんですけれども、その辺りの状況はいかがでございますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) それは、正に公開の場での協議が行われておりますので周知のことでございますけれども、近年におきましては、そもそも議論の材料として様々客観的なデータが提出され、それに基づいて支払側委員も活発に御発言をいただいておりますし、また、全日本病院協会に所属する委員を含めまして、すべての委員から自由な御発言をいただいていると、このようなことは明らかであろうかと思います。
○西島英利君 もう一つ、今回の事件を起こした方でございますね。お名前は申し上げませんけれども、かなり長期にわたって委員をなさっていたということでございますが、この方以外に、特に診療側で長期にわたって委員をしていたという事例はございますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) これまでの中医協の歴史におきまして、日本医師会推薦委員の方で在任期間が十年を超える方が一名おられました。最長で十年八か月ということでございます。
ただ、これは平成十一年度以降事情が変わってございます。すなわち、審議会等の委員につきまして、十年を超える期間継続して任命しないということが閣議決定が行われております。この閣議決定の後、これ以降の在任期間の最長は八年七か月の方がおられます。
○西島英利君 委員の任期についても、中医協の内部で改革案として出されたのが、六年を上限とするという案が出されたわけでございますが、宮内さんは任期四年とすると、二期四年とするということをおっしゃっているわけでございます。
しかし、私自身がこの改定作業にかかわった経験から申し上げますと、その一回の改定作業では、とても実務的なそういうものをなかなか習得できないというふうに考えております。そういう意味では、やはり三期というのは非常に妥当を得たこの委員の任期ではないかなというふうに思うんですが、実践的な面を考えられて、二期四年ということで委員の役割が果たせるのかどうか。
もしこれは、これも通告はしておりませんけれども、御意見があればお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほど申しましたように、昨年十月の中医協の全員懇談会で当面の改善方策について議論されまして、その中で三期六年という水準が、期間が出てきたわけでございます。恐らくその過程におきましては、長過ぎることの弊害はある一方で、短過ぎるということも考慮された上で三期六年というお考えが示されたものと考えております。
○西島英利君 中医協というのは、長い歴史の中で、そしてそれぞれの役割を果たしてきたわけでございます。しかし、時代の流れの中でやはり疲労を起こしてきたこともこれはそのとおりであろうというふうに考えております。
しかし、こういう事件が起きたときに改革をするというのは、過去の歴史を見ますと、うまくいっていないケースの方が多いんですね。つまり、なぜかといいますと、犯人捜しから始まってくる。そうしますと、もう徹底的な犯人捜しから徹底的な改革が行われ、非常にスムースにいっていたそういう議事運営そのものもうまくいかなくなってしまうという、こういう歴史もたくさん私は知っております。
そういう観点から、是非、この中医協の在り方のこの協議会の中で議論をされる場合には、こういう歴史的な事実もしっかりと情報として御提供いただき、その情報の中で御判断をいただくような、そういう御配慮を是非、厚生労働大臣にお願いを申し上げたいというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この中医協をどうするかという御議論でございますけれども、これは昨年の秋、こうした不祥事が起きたということもありましたけれども、今委員御自身もおっしゃいましたように、中医協の在り方、長い歴史がある、それなりの役割を果たしてきたことも事実でありますけれども、やはり新しい時代に沿った組織にする必要があるのではないかということもありまして見直しの議論が始まり、そしてその見直しをする組織、これをどこに置くかということからそもそも議論がございました。
最初は、私はそのときに、厚生労働大臣の諮問機関であるから厚生労働大臣の下に置いてほしいと、置くべきだということを言ったのでありますけれども、いやそもそも、もうその辺から問題があるんだから、厚生労働大臣の手の届かないところでそうした議論をすべきであるという意見もございました。そこから議論が始まりました。で、私はそのときに、率直に言います、私を信じてほしい、私の下に置いてしっかりした議論をし、しっかりした中医協の見直しをやると強く主張をいたしまして、私の主張が言わば認められる形で、今の中医協を見直す有識者会議は厚生労働大臣の下に置かれております。
したがいまして、今改めて私は、そこまで言ったわけでありますから、責任を持って、そして私にやらしてほしいと言ったことに恥じないようなことをしなきゃならない、強く思っておりますということをまず申し上げたわけでございます。そうした中で、きっちりした議論をしていただこうと思っておりますし、先ほど公開ということもございましたけれども、正に、どうぞもうマスコミの皆さん、お聞きになりたい方はどうぞ皆さんおいでくださいといって、毎回百人を超す方が取り囲んでおられる中での今議論をいたしております。
したがって、今いろいろ御懸念もいただきましたけれども、私はそのような御懸念のない議論が今続けられておると思いますし、正にそうした今御懸念いただくようなことのないようなしっかりした答えが出るというふうに信じておるところでございます。
○西島英利君 これは、まあこういうことまで言わなくていいんでしょうが、日本医師会の前会長は実はがんの専門病院の理事長、院長をされていた方でございますし、やはり病院のことをしっかりと考えての診療報酬改定でなければいけないということを、常日ごろ私自身も聞いておりました。私自身も病院でございましたので、そういう観点からの意見は述べてきたつもりでございます。
是非、そういう事実も踏まえまして、誤りなき道へということを、厚生労働大臣、是非御指導をお願いし、そして本当に改革と言われる中医協、実践的な改革と言われる中医協にしていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
これは蛇足でございますけれども、審議会等の委員の任期の制限、これは先ほどお話がございましたように十年ということが大体こう決まっているようでございますけれども、宮内議長は十年以上、鈴木さんも十年以上私はされているんじゃないかなと思いますが、これは答弁は求めません。
平成17年04月28日
○政府参考人(水田邦雄君) 中医協におきます審議は、先ほど申し上げましたとおり、総会、部会それから小委員会ともすべて公開で行われているわけでございますけれども、その審議の過程において非公開で協議が行われることがございます。
例えば、平成十六年度の診療報酬改定におきます議論におきましては、改定率につきまして支払側及び診療側委員の意見の隔たりが大きいということがございまして、公益委員が各側を別個に呼び込みまして意見の調整を行ったということが事実としてございます。正に公開の場での議論の中でこういう個別折衝が行われる形でありますので、事実として見えたかと思います。
ただ、この点につきましては、昨年十月に中医協においてまとめられました当面の改善策におきまして、審議過程でこういった個別協議が行われた場合には、公益委員から、協議の経過について公開の場で報告することとするという取扱いになったわけでございまして、そういう意味で、一層の透明化を図る措置がとられたものと考えております。
西島英利君 つまり、いろんな問題がありましたけれども、今回の事件を契機にして中医協の在り方というのも中医協内部で見直されて、特にこの透明性の確保という点では、公益委員が、密室といいますか、そういう中で行われたことについてはきちんと報告するということで透明性を担保するということになったということでございますですね。
もう一つの問題は、余りにも中医協の中での診療側の意向が強過ぎるのではないかということが言われております。しかし、私自身も、先ほどから何回も申し上げますが、中医協に出ておりました。日医側だけの発言ではなく、支払側もきちんと発言をされ、まして病院団体の方もお一人出ておられたんですが、発言をきちんとされていたというふうに思うんですけれども、その辺りの状況はいかがでございますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) それは、正に公開の場での協議が行われておりますので周知のことでございますけれども、近年におきましては、そもそも議論の材料として様々客観的なデータが提出され、それに基づいて支払側委員も活発に御発言をいただいておりますし、また、全日本病院協会に所属する委員を含めまして、すべての委員から自由な御発言をいただいていると、このようなことは明らかであろうかと思います。
○西島英利君 もう一つ、今回の事件を起こした方でございますね。お名前は申し上げませんけれども、かなり長期にわたって委員をなさっていたということでございますが、この方以外に、特に診療側で長期にわたって委員をしていたという事例はございますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) これまでの中医協の歴史におきまして、日本医師会推薦委員の方で在任期間が十年を超える方が一名おられました。最長で十年八か月ということでございます。
ただ、これは平成十一年度以降事情が変わってございます。すなわち、審議会等の委員につきまして、十年を超える期間継続して任命しないということが閣議決定が行われております。この閣議決定の後、これ以降の在任期間の最長は八年七か月の方がおられます。
○西島英利君 委員の任期についても、中医協の内部で改革案として出されたのが、六年を上限とするという案が出されたわけでございますが、宮内さんは任期四年とすると、二期四年とするということをおっしゃっているわけでございます。
しかし、私自身がこの改定作業にかかわった経験から申し上げますと、その一回の改定作業では、とても実務的なそういうものをなかなか習得できないというふうに考えております。そういう意味では、やはり三期というのは非常に妥当を得たこの委員の任期ではないかなというふうに思うんですが、実践的な面を考えられて、二期四年ということで委員の役割が果たせるのかどうか。
もしこれは、これも通告はしておりませんけれども、御意見があればお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほど申しましたように、昨年十月の中医協の全員懇談会で当面の改善方策について議論されまして、その中で三期六年という水準が、期間が出てきたわけでございます。恐らくその過程におきましては、長過ぎることの弊害はある一方で、短過ぎるということも考慮された上で三期六年というお考えが示されたものと考えております。
○西島英利君 中医協というのは、長い歴史の中で、そしてそれぞれの役割を果たしてきたわけでございます。しかし、時代の流れの中でやはり疲労を起こしてきたこともこれはそのとおりであろうというふうに考えております。
しかし、こういう事件が起きたときに改革をするというのは、過去の歴史を見ますと、うまくいっていないケースの方が多いんですね。つまり、なぜかといいますと、犯人捜しから始まってくる。そうしますと、もう徹底的な犯人捜しから徹底的な改革が行われ、非常にスムースにいっていたそういう議事運営そのものもうまくいかなくなってしまうという、こういう歴史もたくさん私は知っております。
そういう観点から、是非、この中医協の在り方のこの協議会の中で議論をされる場合には、こういう歴史的な事実もしっかりと情報として御提供いただき、その情報の中で御判断をいただくような、そういう御配慮を是非、厚生労働大臣にお願いを申し上げたいというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) この中医協をどうするかという御議論でございますけれども、これは昨年の秋、こうした不祥事が起きたということもありましたけれども、今委員御自身もおっしゃいましたように、中医協の在り方、長い歴史がある、それなりの役割を果たしてきたことも事実でありますけれども、やはり新しい時代に沿った組織にする必要があるのではないかということもありまして見直しの議論が始まり、そしてその見直しをする組織、これをどこに置くかということからそもそも議論がございました。
最初は、私はそのときに、厚生労働大臣の諮問機関であるから厚生労働大臣の下に置いてほしいと、置くべきだということを言ったのでありますけれども、いやそもそも、もうその辺から問題があるんだから、厚生労働大臣の手の届かないところでそうした議論をすべきであるという意見もございました。そこから議論が始まりました。で、私はそのときに、率直に言います、私を信じてほしい、私の下に置いてしっかりした議論をし、しっかりした中医協の見直しをやると強く主張をいたしまして、私の主張が言わば認められる形で、今の中医協を見直す有識者会議は厚生労働大臣の下に置かれております。
したがいまして、今改めて私は、そこまで言ったわけでありますから、責任を持って、そして私にやらしてほしいと言ったことに恥じないようなことをしなきゃならない、強く思っておりますということをまず申し上げたわけでございます。そうした中で、きっちりした議論をしていただこうと思っておりますし、先ほど公開ということもございましたけれども、正に、どうぞもうマスコミの皆さん、お聞きになりたい方はどうぞ皆さんおいでくださいといって、毎回百人を超す方が取り囲んでおられる中での今議論をいたしております。
したがって、今いろいろ御懸念もいただきましたけれども、私はそのような御懸念のない議論が今続けられておると思いますし、正にそうした今御懸念いただくようなことのないようなしっかりした答えが出るというふうに信じておるところでございます。
○西島英利君 これは、まあこういうことまで言わなくていいんでしょうが、日本医師会の前会長は実はがんの専門病院の理事長、院長をされていた方でございますし、やはり病院のことをしっかりと考えての診療報酬改定でなければいけないということを、常日ごろ私自身も聞いておりました。私自身も病院でございましたので、そういう観点からの意見は述べてきたつもりでございます。
是非、そういう事実も踏まえまして、誤りなき道へということを、厚生労働大臣、是非御指導をお願いし、そして本当に改革と言われる中医協、実践的な改革と言われる中医協にしていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
これは蛇足でございますけれども、審議会等の委員の任期の制限、これは先ほどお話がございましたように十年ということが大体こう決まっているようでございますけれども、宮内議長は十年以上、鈴木さんも十年以上私はされているんじゃないかなと思いますが、これは答弁は求めません。