歯科技工管理学研究

歯科技工管理学研究ブログ
歯科技工士・岩澤 毅

古橋博美 新執行部から会員の皆様へ

2011年05月01日 | 基本・参考
『日本歯技』 2011年5月号

新執行部から会員の皆様へ

社団法人日本歯科技工士会
会長  古 橋 博 美


 この度の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震等)により被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 被災された方々の中には、我々歯科技工士の仲間も多くいます。そして歯科医療を共に支えてきた歯科医師・歯科衛生士の皆様、歯科商工関係の皆様も同様です。被災された歯科技工士養成所もあります。
 私たち新執行部は、被災された方々を支える歯科医療と歯科技工の復旧、そして被災された歯科技工士の仲間のサポートを自らの使命とし、力を注ぎます。既に3月15日、日技に東北地方太平洋沖地震災害対策本部を設置し、4月1日付で新役員による改組を行い関係県技と共に実務の稼働に入りました。

 また、長年の課題である国民歯科医療と歯科技工士の現状を改善するために関係者が力を合わせて前進することを願い、日技が当面取り組む課題と方策について以下の様に整理しています。
国の新公益法人制度改革に伴う日技本体の公益法人化へのスムーズな移行にあたっては、会員への情報の提供を一層重視し、遺漏なき対応をいたします。
 国民への良質な補てつ物等の提供をはかるため、厚生労働省、日本歯科医師会等の関係者と共に補てつ物等の品質管理の推進をし、歯科医療機関や委託先である歯科技工所の補てつ物等の作成履歴を追跡できる仕組みの確立を促し、歯科医療に関わるすべての者(機関)が必要に応じて補てつ物等に関する情報を共有できる、安心で安全な歯科医療が確立されることを目指します。
 歯科技工士国家試験は、関連法令を整備し、指定試験機関により学説に関する全国統一試験を実施されるべき時期を既に迎えています。この全国統一試験が可及的速やかに実施されるよう努めます。
 加えて、歯科技工士養成教育における科目と時間の不足改善を、関係者の理解を求めながら具体的に推進していかなければなりません。現在は卒業後の臨床現場での職場適応が難しく、早期離職を招き、国民歯科医療を支える歯科技工業界としての人材確保・後継者育成が危ぶまれる状態です。私たち新執行部は会員の皆様と共に、この改善のための努力を続けてまいります。
 歯科技工士が、その職能を十分発揮できる環境を整備する必要があります。それには社会保険診療に係る歯科技工料について、政治・行政・関係者間で問題点を整理しなければなりません。

 私たち新執行部は、このチーム総員の歯科技工士会での活動経験と知識を活かし、チーム員の個々の能力を十全に発揮し、課題に取り組みます。その取り組みを支えるものとして、会員との情報の共有と相互理解に一層の力を注ぎます。関係団体や関係機関とも真摯に話し合い、歯科界、そして日技が国民から信頼され尊敬される団体として更に発展するよう努めてまいります。
 「結束して希望ある未来構築」を合言葉に、全国の歯科技工士の皆様、全国の都道府県歯科技工士会の皆様のご協力とご支援を力に、果敢に諸課題に取り組み、会員の皆様と共に歩みます。




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