現場医師からの医療再建策, 2008/7/21
By 歯職人
本書の7章までが 現場医師による、各自の持ち場での医療実践と医療崩壊との戦いの記録であり、再建策となっている。
厚生労働省が打ち出す政策の背景としての財務省の政策分析、霞ヶ関内の力学等の、政策分野からの論考には弱点を持っているが、それぞれの現場医師の実践記録としては十分に読み応えがある。
編著者である本田宏による第8章「日本医療の生き証人の声を聞け!―厚労省への「遺言」 」は、高岡善人先生に対する聞き書きをしたスタイルではあるが、本田自身の意見と高岡の証言・意見の区分が一読では判然としない部分がある。
また、歴史的事実・日本医療制度史を部分的に書き換えべき内容を含んでいるのだが、本田は他の関係史料・他の関係者の証言との照合等を何処までやって本書を送りだとしたのだろうか?
貴重な「現場医師からの医療再建策」ではあるが、特に第3章「「絶滅危惧種」産科の崩壊を防ぐ現場からの提言」に見られる他の医療職種との連携や視点に弱点を感じる。
ともあれ医療再建にためには、本書を踏まえてより幅の広い関係者の議論が必要と思われる。そのための貴重な一冊になることを願っている。
(イリョウホウカイハコウスレバフセゲルシンショワイシンショY )
新書y
医療崩壊はこうすれば防げる!
ISBN:9784862482952 (4862482953)
206p 18cm
洋泉社 (2008-07-22出版)
・本田 宏【編著】
[新書 判] NDC分類:498.021 販売価:798(税込) (本体価:760)
救急医療の「たらい回し」、出産難民の急増、小児科の激減、地方病院の倒産…。
そればかりか、ベッド数削減、医療安全調査委員会の設立などさまざまな「愚策」が崩壊に追い打ちをかけている。
医師ができることは、病院からの“逃亡”だけなのか?医療崩壊の病巣である厚労省の医療政策を徹底的に検証し、医療再生の道を探る。
医療崩壊の真実を知る医師たちの提言を聞け。
第1章 姥捨て山「後期高齢者医療制度」は即刻廃止に!
第2章 救急車「たらい回し」の解決策はこれだ!
第3章 「絶滅危惧種」産科の崩壊を防ぐ現場からの提言
第4章 「医師不足=医療不在」の地域医療はこう守れ!
第5章 医療難民・介護難民はこうすれば解決できる!
第6章 小児科医療崩壊を防いだ実例を見よ!―絶望の辞職宣言からの奇跡
第7章 医療紛争の解決策はこれだ!
第8章 日本医療の生き証人の声を聞け!―厚労省への「遺言」
本田宏[ホンダヒロシ]
1954年福島県生まれ。弘前大学医学部卒業後、東京女子医科大学第3外科にて腎移植、肝移植の研究に携わる。89年から済生会栗橋病院へ。現在、同病院副院長兼外科部長。また、現場で働く者の立場で国民のための医療を考える「NPO法人医療制度研究会」の代表理事を務めながら、日本の医療の現状を憂い、幅広く執筆活動や講演を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
本書の7章までが 現場医師による、各自の持ち場での医療実践と医療崩壊との戦いの記録であり、再建策となっている。
厚生労働省が打ち出す政策の背景としての財務省の政策分析、霞ヶ関内の力学等の、政策分野からの論考には弱点を持っているが、それぞれの現場医師の実践記録としては十分に読み応えがある。
編著者である本田宏による第8章「日本医療の生き証人の声を聞け!―厚労省への「遺言」 」は、高岡善人先生に対する聞き書きをしたスタイルではあるが、本田自身の意見と高岡の証言・意見の区分が一読では判然としない部分がある。
また、歴史的事実・日本医療制度史を部分的に書き換えべき内容を含んでいるのだが、本田は他の関係史料・他の関係者の証言との照合等を何処までやって本書を送りだとしたのだろうか?
貴重な「現場医師からの医療再建策」ではあるが、特に第3章「「絶滅危惧種」産科の崩壊を防ぐ現場からの提言」に見られる他の医療職種との連携や視点に弱点を感じる。
ともあれ医療再建にためには、本書を踏まえてより幅の広い関係者の議論が必要と思われる。そのための貴重な一冊になることを願っている。
(イリョウホウカイハコウスレバフセゲルシンショワイシンショY )
新書y
医療崩壊はこうすれば防げる!
ISBN:9784862482952 (4862482953)
206p 18cm
洋泉社 (2008-07-22出版)
・本田 宏【編著】
[新書 判] NDC分類:498.021 販売価:798(税込) (本体価:760)
救急医療の「たらい回し」、出産難民の急増、小児科の激減、地方病院の倒産…。
そればかりか、ベッド数削減、医療安全調査委員会の設立などさまざまな「愚策」が崩壊に追い打ちをかけている。
医師ができることは、病院からの“逃亡”だけなのか?医療崩壊の病巣である厚労省の医療政策を徹底的に検証し、医療再生の道を探る。
医療崩壊の真実を知る医師たちの提言を聞け。
第1章 姥捨て山「後期高齢者医療制度」は即刻廃止に!
第2章 救急車「たらい回し」の解決策はこれだ!
第3章 「絶滅危惧種」産科の崩壊を防ぐ現場からの提言
第4章 「医師不足=医療不在」の地域医療はこう守れ!
第5章 医療難民・介護難民はこうすれば解決できる!
第6章 小児科医療崩壊を防いだ実例を見よ!―絶望の辞職宣言からの奇跡
第7章 医療紛争の解決策はこれだ!
第8章 日本医療の生き証人の声を聞け!―厚労省への「遺言」
本田宏[ホンダヒロシ]
1954年福島県生まれ。弘前大学医学部卒業後、東京女子医科大学第3外科にて腎移植、肝移植の研究に携わる。89年から済生会栗橋病院へ。現在、同病院副院長兼外科部長。また、現場で働く者の立場で国民のための医療を考える「NPO法人医療制度研究会」の代表理事を務めながら、日本の医療の現状を憂い、幅広く執筆活動や講演を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)