平成29年2月8日
厚生労働大臣
塩崎 恭久 様
文部科学大臣
松野 博一 様
全国歯科技工士教育協議会
会 長 尾崎 順男
公益社団法人 日本歯科技工士会
会 長 杉岡 範明
公益社団法人 日本歯科技医師会
会 長 堀 憲郎
会 長 尾崎 順男
公益社団法人 日本歯科技工士会
会 長 杉岡 範明
公益社団法人 日本歯科技医師会
会 長 堀 憲郎
歯科技工士教育等の充実に関する要望書
平素は、歯科技工士教育に対しまして格段のご支援、ご理解を賜りまして厚く御礼申し上げます。
歯科技工士国家試験は、平成28年2月28日に初めて全国統一試験として実施されたことを契機に、国家資格にふさわしい資質が担保されるものと確信いたしております。
一方で、教育内容は、歯科技工士養成所指定規則において、「学科目ごとの時間割制」が採用され、11科目2,200時間以上の授業が定められています。全国歯科技工士教育協議会の調査では、各養成施設において2,500時間以上の講義と実習が行われているのが現状であり、さらに従来の教育内容に加えて、急速に進歩するCAD/CAM技工やインプラント技工などの新しい分野や訪問診療における歯科技工士の関わり方も含め、高齢者歯科医療に対応するための教育が求められます。
こうした課題に対応するためには、歯科技工士教育内容の大綱化や就業年限の延長等の様々な対応を行うことが考えられますが、歯科技工士教育を取り巻く厳しい現況も鑑みつつ、多様化するニーズに対応できる質の高い歯科技工士を養成する観点から、下記の点について要望します。
(記)
・歯科技工士養成施設が特色かつ柔軟なカリキュラムが編成できるよう、速やかに教育内容の大綱化・単位制を導入し、また、最低限必要な知識・技能内容を見直すこと。
・修業年限についても、多様化する歯科技工業務に対応するため、歯科技工士業務のあり方を含めた検討の場を来年度厚生労働省内に設置し、その議論の過程において、業務のあり方と歯科技工士養成課程の修業年限の延長とを関連付けて具体的に議論を行い、速やかに結論を得ること。
・その他、歯科技工士教育を行う環境について、より現場に即した対応が図られるよう、歯科技工士養成施設における必要最低限の教員要件について、歯科医師のみならず歯科技工士であっても基準を満たせるよう所要の見直しを行うこと。その他1学級の定員についても見直しを検討すること。
・最後に、歯科技工士を取り巻く法令等が歯科技工士のみならず歯科医師に対しても理解が深められるよう、予算事業等を通じ継続した生涯研修を行うこと。
以上