歯科技工管理学研究

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歯科技工士・岩澤 毅

岩澤毅 政策形成過程と物語の峻別

2006年03月15日 | ごまめ・Dental Today
ごまめhttp://www.biwa.ne.jp/~yusei-e/
36号(2006年9月発行)投稿原稿

政策形成過程と物語の峻別

岩澤 毅(秋田市)

いわゆる「歯科技工料」問題が1980年代後半に、国政上の課題の一つに浮上し、複数の利害関係者・団体と行政当局、政府与党間の調整を経て、ある種の決着をみた。

問題の出発点と終点は、必ずしも直線的あるいは実線としては結びつかない。

運動会の綱引き競技において、競技参加者が当日に至る練習の日々の物語を持ち、運動会前夜の興奮の時の流れがあり、また当日の天候、家庭での朝食の思い出もあることは容易に想像できる。チーム参加者は、競技において全力を、いや全力以上を尽くしたとも思う。競技後の昼食の物語もまた同様に豊かなものだったかもしれない。しかし、相手チームにおいてもまた同様、いや同様以上の固有の別の物語の堆積がある。

それらの複数の物語とは別に、法制上の政策構築の根拠と成り得たものは、いわば大会本部の公式記録であり、社会保険歯科診療制度を考察する際に必要なものは、そこから新たなレベルの政策形成過程を経て当局により導き出された制度上の位置付けです。

物語世界から、政策形成過程・政策決定過程を冷静に峻別し、正しい分析の上での対応策と政策提言、更に行動における調和こそが求められます。

参照文献
武見敬三 医療政策決定過程のケーススタディ 武見敬三の永田町Medトピックス 2006年3月

参照WEBサイト
政策空間 http://www.policyspace.com/index.php 
特定非営利活動法人 政策過程研究機構 (PPI)http://www.ppi.or.jp/mission.html
独立行政法人 経済産業研究所 http://www.rieti.go.jp/jp/index.html
泉田祐彦 知識国家創造のための場の提供-政策形成過程へのナレッジマネージメントの導入 http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0006.html

(上記WEBサイトアドレスは、2006.03.14に取得した。)
2006.03.15記

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