いのちと食をめぐる根源的な問いかけ, 2012/6/17
By 歯職人
歯科・歯科医療の存在意義と役割を問い、「自分探し」の過程を提示する三巻シリーズの第二巻(第3回配本)である。
過去に団体の代表者の行状が社会から指弾を受け、それを最も真摯に受け止め、団体の再生を主導する大久保満男氏からの歯科・歯科医療関係者、国民への問いかけである。
本書は、「いのちと食」をテーマに主に三つの対談から構成されている。
第一の対談は、料理研究家・随筆家の辰巳芳子氏との「「食」のすがた、「料理」の心得」と題するものである。孤食という言葉が登場し、夕げという言葉も情感と実態を失う中、日本人が創り伝えてきた食の営みと役割と意味を確認する。
第二の対談は、芥川賞作家であり、福島県三春町臨済宗妙心寺派福聚寺第35世住職玄侑宗久氏との「欲望としての健康」と題するものである。3.11以降の巨大システムの無力と害悪が露わとなった時代を生きる二人により、健康、自然、精進料理、経済、復興、そして死者が縦横に語られる。
第三の対談は、分子生物学者であり、「生命とは何か」を平易な言葉で解説した著書を数多く著し、多くの読者を持つ青山学院大学教授福岡伸一との「いのちと食―生活を支える歯科医療」と題するものである。シェーンハイマーの「動的平衡」を解明した実験を軸に、機械論的な生命観に代わる動的平衡と「食が支える動的平衡」から歯科医療の本質に迫るものである。この対談は、大久保氏が最も生き生きとしている。
この三巻本を通して、歯科・歯科医療とは、多くの人々の期待を背負い、応援を得ていることが確認できる。この期待に対し、歯科・歯科医療に携わる者が、どの程度自覚的であるのか、応える事が出来るのか。
この三巻シリーズ発行を終え、大久保満男氏が持っているであろう工程表の次の記載が注目される。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/412004355X/ref=cm_cr_mts_prod_img
イノチトショク シカイシカイカラノテイゲンタベル イキルチカラヲササエル 2
歯科医師会からの提言 食べる―生きる力を支える〈2〉
いのちと食
大久保 満男 大島 伸一【編】
中央公論新社 (2012/06/10 出版)
204p / 19cm / B6判
ISBN: 9784120043550
NDC分類: 497.04
価格: ¥1,575 (税込)
詳細
「いのち」と「食」の交わり。
そこに視る深く豊かな根源、「生きる」ことの意味が見えてくる。
辰巳芳子(料理家)、玄侑宗久(作家、僧侶)、福岡伸一(生物学者)…、各界論客と見つめた生命の真髄。
思想としての8020—2.食を支える歯科医療 (大久保満男)
「食」のすがた、「料理」の心得 (対談 辰巳芳子・大久保満男)
◆口から食べる 生活を支えるための訪問歯科診療を考える (佐藤保・赤坂幾子)
欲望としての健康 (対談 玄侑宗久・大久保満男)
健康とは
グローバリズムの果てに
食べ物を欲望の対象にしてはいけない
復興では、死者は報われない
いのちと食—生活を支える歯科医療 (対談 福岡伸一・大久保満男)
『ステイヤンゴロジー』で人生は輝く (福原義春)
◆口から食べる 認知症を思われたが・・・ (佐々木勝忠)
作り手の意識
健康な歯が、健やかな食生活を育み、幸せな人生の礎をつくる (松谷満子)
助け合いの力を信じ、「食」と「命」を守る (伊藤澄一)
いのちを育むのが、農業。そのいのちをいただくのが、食。 (白石好孝)
噛むことの意義
咀嚼の生理 (山村健介)
子どもたちに≪よく噛む食習慣≫を身につけさせる (安富和子)
「噛むかむクッキング」のすすめ (田沼敦子)
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する (生きがいを支える国民歯科会議)
思想としての8020(2) 食を支える歯科医療
「食」のすがた、「料理」の心得
口から食べる―生活を支えるための訪問歯科診療を考える
欲望としての健康
いのちと食―生活を支える歯科医療
『ステイヤンゴロジー』で人生は輝く
口から食べる―認知症と思われたが…
作り手の意識
噛むことの意義
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する
辰巳芳子(料理家)、玄侑宗久(作家)、福岡伸一(生物学者)ら各界論客と、食といのちの交わりを見つめ、生きることの意味を探る。
By 歯職人
歯科・歯科医療の存在意義と役割を問い、「自分探し」の過程を提示する三巻シリーズの第二巻(第3回配本)である。
過去に団体の代表者の行状が社会から指弾を受け、それを最も真摯に受け止め、団体の再生を主導する大久保満男氏からの歯科・歯科医療関係者、国民への問いかけである。
本書は、「いのちと食」をテーマに主に三つの対談から構成されている。
第一の対談は、料理研究家・随筆家の辰巳芳子氏との「「食」のすがた、「料理」の心得」と題するものである。孤食という言葉が登場し、夕げという言葉も情感と実態を失う中、日本人が創り伝えてきた食の営みと役割と意味を確認する。
第二の対談は、芥川賞作家であり、福島県三春町臨済宗妙心寺派福聚寺第35世住職玄侑宗久氏との「欲望としての健康」と題するものである。3.11以降の巨大システムの無力と害悪が露わとなった時代を生きる二人により、健康、自然、精進料理、経済、復興、そして死者が縦横に語られる。
第三の対談は、分子生物学者であり、「生命とは何か」を平易な言葉で解説した著書を数多く著し、多くの読者を持つ青山学院大学教授福岡伸一との「いのちと食―生活を支える歯科医療」と題するものである。シェーンハイマーの「動的平衡」を解明した実験を軸に、機械論的な生命観に代わる動的平衡と「食が支える動的平衡」から歯科医療の本質に迫るものである。この対談は、大久保氏が最も生き生きとしている。
この三巻本を通して、歯科・歯科医療とは、多くの人々の期待を背負い、応援を得ていることが確認できる。この期待に対し、歯科・歯科医療に携わる者が、どの程度自覚的であるのか、応える事が出来るのか。
この三巻シリーズ発行を終え、大久保満男氏が持っているであろう工程表の次の記載が注目される。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/412004355X/ref=cm_cr_mts_prod_img
イノチトショク シカイシカイカラノテイゲンタベル イキルチカラヲササエル 2
歯科医師会からの提言 食べる―生きる力を支える〈2〉
いのちと食
大久保 満男 大島 伸一【編】
中央公論新社 (2012/06/10 出版)
204p / 19cm / B6判
ISBN: 9784120043550
NDC分類: 497.04
価格: ¥1,575 (税込)
詳細
「いのち」と「食」の交わり。
そこに視る深く豊かな根源、「生きる」ことの意味が見えてくる。
辰巳芳子(料理家)、玄侑宗久(作家、僧侶)、福岡伸一(生物学者)…、各界論客と見つめた生命の真髄。
思想としての8020—2.食を支える歯科医療 (大久保満男)
「食」のすがた、「料理」の心得 (対談 辰巳芳子・大久保満男)
◆口から食べる 生活を支えるための訪問歯科診療を考える (佐藤保・赤坂幾子)
欲望としての健康 (対談 玄侑宗久・大久保満男)
健康とは
グローバリズムの果てに
食べ物を欲望の対象にしてはいけない
復興では、死者は報われない
いのちと食—生活を支える歯科医療 (対談 福岡伸一・大久保満男)
『ステイヤンゴロジー』で人生は輝く (福原義春)
◆口から食べる 認知症を思われたが・・・ (佐々木勝忠)
作り手の意識
健康な歯が、健やかな食生活を育み、幸せな人生の礎をつくる (松谷満子)
助け合いの力を信じ、「食」と「命」を守る (伊藤澄一)
いのちを育むのが、農業。そのいのちをいただくのが、食。 (白石好孝)
噛むことの意義
咀嚼の生理 (山村健介)
子どもたちに≪よく噛む食習慣≫を身につけさせる (安富和子)
「噛むかむクッキング」のすすめ (田沼敦子)
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する (生きがいを支える国民歯科会議)
思想としての8020(2) 食を支える歯科医療
「食」のすがた、「料理」の心得
口から食べる―生活を支えるための訪問歯科診療を考える
欲望としての健康
いのちと食―生活を支える歯科医療
『ステイヤンゴロジー』で人生は輝く
口から食べる―認知症と思われたが…
作り手の意識
噛むことの意義
生きがいを支える歯科医療に期待し、提言する
辰巳芳子(料理家)、玄侑宗久(作家)、福岡伸一(生物学者)ら各界論客と、食といのちの交わりを見つめ、生きることの意味を探る。