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歯科技工士・岩澤 毅

時そばの客は理系だった―落語で学ぶ数学 (幻冬舎新書)柳谷 晃 (著)

2009年05月15日 | amazon.co.jp・リストマニア
落語を素材にした、数学・論理学本

 落語は落語で楽しんだ方が良いと思う。その上で、山に登る方法が幾つもあるように、数学への接近方法が幾つあっても良いわけで、著者と協力者の工夫と努力が一冊の形になったと思う。
 落語の中の長屋の衆と大家さんの論理のズレも笑いを誘う要素ではあるが、活字で落語を「読む」場合やや面白みに欠け、つや消しである。
 名人・上手のCDを取り出し、もう一度味わうきっかけとなった。
 

トキソバノキャクハリケイダッタ ラクゴデマナブスウガク ゲントウシャシンショ
幻冬舎新書
時そばの客は理系だった―落語で学ぶ数学

柳谷 晃【著】
幻冬舎 (2007/05/30 出版)

230p / 18cm
ISBN: 9784344980419
NDC分類: 410.4

価格: ¥777 (税込)

詳細
落語の噺には、数学や科学のネタが満載されていた!「親子酒」は「クレタ人のパラドックス」であり、「一目上がり」は「等差数列と等比数列」を解説、「千早振る」は「演算の法則」で、「平林」は「素因数分解」で、「こんにゃく問答」は「非ユークリッド幾何学」、「日和違い」は「カオス理論」でもある。
ネタづくりは、数学のわかる落語家・三遊亭金八と林家久蔵が担当。
笑っている間に身につく数学の知恵26席。

第1章 落語に潜む数学の原理(親子酒―誰が本当のことを知っているのか;一目上がり―数の並びで未来を予測;千早振る―一つの式でも二つの答え、困ります;提灯屋―誰でも認める綺麗な形;お神酒徳利―余計な塾よりそろばんが;こんにゃく問答―当たり前のことがくずれると)
第2章 落語で論理と確率を(死神―平均寿命のトリック;宿屋の富―賭けは得か;井戸の茶碗―仕事が仕事を呼ぶ訳は;粗忽長屋―考えない論理;狸の賽―賭けを支配するもの;日和違い―少しの違いが大きな違いに、微積の穴)
第3章 落語で社会と経済を学ぶ(かぼちゃや―商売に使える計算;しの字嫌い―縁起の良い数字、悪い数字;つぼ算―数のトリック、商売のトリック、騙しのテクニック;花見酒―儲けたような気分だけ;質屋庫―ちりも積もれば、は本当か;平林―構造と分類と)
第4章 落語の中の科学(時そば―長さが違う時間の測り方;皿屋敷―空を見ていてわかること;死ぬなら今―仏教の中の数字;七五三―数珠の珠の数の秘密;寿限無―とても大きな数の単位;茶金―倍倍ゲームの落とし穴)
第5章 落語が教える勉強法(天災―勉強で大事なことは;松竹梅―努力をすれば一人前)

著者紹介
柳谷晃[ヤナギヤアキラ]
1953年東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士課程修了。学生時代から数学を教え始め、その対象は小学生からビジネスマン、リタイアした人まで、幅広い層にわたっている。受験参考書から数学の解説書まで広い範囲で著作活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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