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歯科技工士・岩澤 毅

牧内 昇平 (著) 「れいわ現象」の正体 (ポプラ新書)

2020年01月14日 | amazon.co.jp・リストマニア


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歯職人
5つ星のうち5.0
山本太郎に心を持っていかれた朝日新聞記者のその理由を探る旅
2020年1月12日に日本でレビュー済み

 タイトルの〈「れいわ現象」正体〉というよりも、帯(腰巻)に書かれた、〈いったい誰が、/「れいわ新選組」を/支持したのか?〉がこの新書の「正体」と思います。
 「れいわ現象」とも言われた2019年の参議院選挙における「れいわ新選組」の躍進を、その支持者・カンパを寄せた者たちの連続インタビュにより解明していく一冊です。
 著者の牧内昇平さんは朝日新聞経済部記者、十分に「上流階級」に思えるが、生きづらさを抱え、経済的にも痛めつけられている人々に対して共感を超え、「のめり込み」とも思える主にTwitterを入り口に対面取材を行った成果がこの一冊の新書と言えると思えます。
 著者と著者に山本太郎との記号を伝えた著者の妻は、山本太郎に心を持っていかれたその理由を知りたくもがき、思考し取材したのだと思われます。この二人と同じ「生きづらさ」を持つ者たちが、〈いったい誰が、/「れいわ新選組」を/支持したのか?〉の答えと言えるのではないか。
 2019年夏の参議院選挙とその後、これからの政治の動きを見て行く上で、押さえておきたい一冊です。お勧めします。


これまで、新聞記者として過労死などの
社会問題を取り上げてきた著者が、
数十人のれいわ支持者たちに取材して痛切に感じたのは、
現代を覆う「生きづらさ」のうねりだ。

わずかな貯金から1万円を寄付した非正規労働者、
政治に目覚めて1000円を寄付したシングルマザー……。
貧困、性の悩みなど、
さまざまな「生きづらさ」を抱える人びとが、
「れいわ新選組」に何を期待し、
どう行動を起こしたのか?

徹底した支持者への取材と
有識者へのインタビューで本質に迫る。

いったい誰が、
「れいわ新選組」を支持したのか?

***********************

まえがきより

わたしは「れいわ現象」の背後にあるものを
正確に言い切る自信がある。
それは、現代社会を覆う「生きづらさ」である。

なぜ、そこまで自信をもって言い切れるのか。
それは、この夏ずっと、
れいわ新選組を支持する人びとの話を聞き続けてきたからだ。
貧困にあえぐシングルマザーから大企業のエリートサラリーマンまで、
さまざまな人びとに声をかけ、ファミレスでじっくり話を聞いたり、
ときには居酒屋で酒を酌み交わしたりした。

取材を続けた結果、
多様な支持者たちをくくるキーワードとして、
「生きづらさ」という言葉がしっくりきたのである。

本書はこれから、
れいわを支持する市井の人びとの声を紹介していく。
普段どんな生活を送っている人たちが
れいわ新選組に一票を投じたのか。
山本氏の演説のどこに心を打たれたのか。
そういったことを書いていく。
貧困、性の悩み……。
さまざまな生きづらさを抱えた人びとが登場する。

(中略)

れいわ新選組の支持者ばかりをたくさん紹介するのだから、
必然的にれいわと山本氏を肯定する言葉が頻出する。
しかし、読者の方々には、その言葉の表の意味よりも、
背後にある状況について思いをはせてほしい。

つまり、政治家に「生きててくれよ!」と
語りかけてもらう必要があるほど、
生きづらい人びとがたくさんいる
という現実をどう考えるかだ。

世の中にもやもやと漂う「生きづらさ」と
真摯に向かい合うことは、
社会をよくする出発点になると思う。
れいわ新選組を支持するか支持しないかに関係なく、
本書を「生きづらさ」を考えるきっかけにしてほしい。

内容(「BOOK」データベースより)

いったい誰が、「れいわ新選組」を支持したのか?貧困、性の悩みなど、さまざまな「生きづらさ」の本質とは何か?徹底した支持者への取材と有識者へのインタビューで迫る!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

牧内/昇平
1981年3月13日生まれ。朝日新聞記者。38歳。2006年東京大学教育学部卒業。同年に朝日新聞に入社。経済部記者として電機・IT業界、財務省の担当を経て、労働問題の取材チームに加わる。主な取材分野は、過労・パワハラ・働く者のメンタルヘルス(心の健康)問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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