『医療経済・政策学の視点と研究方法』のメーキングとして, 2013/5/3
By 歯職人
日本福祉大学の学長に就任した二木立先生の学部教育、大学院教育、大学運営を中心にした総括本といった趣の一冊である。
表題の「福祉教育」には、全くの門外漢であるが、二木先生の医療経済・政策学の読者として、副題の「演習方法と論文指導」に興味を持ち購入した。
第1章の学部教育関係は、東京医科歯科大学の医学部の少人数教育の場で学んだ著者が、慣れぬ私大文系の大教室講義に適合する方法論を開発する過程を描いたているとも読むことができる。
第2章は、著者の真骨頂とも言うべき論文指導のノウハウが描かれている。
第3章は、大学全体の教員の底上げのための方法論、大学運営の方法論として読む事が出来る。
総じて本書は、映画に例えるならば、著者の『医療経済・政策学の視点と研究方法』のいわばメーキング、スピンオフとして読んでみる事に適した一冊と考えるのも一興ではないだろうか。
本書に複数回登場する「マラソンランナーの君原健二さんは、人生は自分一人で走るマラソンではなく、たすきを渡す次のランナー、その次のランナーのことを常に考える駅伝に似ている」の例え話は、二木氏の心情でもあり、教育者、研究者としてのあり方ではないだろうか。
二木氏と何らかのご縁があるあるか方々には、示唆に富む一冊と言えるだろう。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4326700785/ref=cm_cr_mts_prod_img
福祉教育はいかにあるべきか - 演習方法と論文指導
二木 立【著】
価格 \2,625(税込)
勁草書房(2013/04発売)
内容説明
「優秀な人の集まる二木ゼミじゃなくて、入ってから優秀になる二木ゼミ」。28年間の教育と経験と工夫から生まれた教育・学習メソッドを、社会福祉学部の専門演習指導と大学院での研究論文指導を中心に紹介。情報収集能力、作文能力、スピーチ能力など、基礎力を着実に身につける方法とは。「愛の教育手帳」(ゼミ手引き書)、論文の書き方・研究方法論等の推薦図書リスト、論文添削例も巻末に収録。社会福祉教育の改善に資する1冊。
目次
第1章 専門演習指導はいかにあるべきか―日本福祉大学での教育と研究と校務の23年、そして先へ(学部での教育の経験と工夫―専門演習を中心として;ゼミの3つの目標と6つの能力;私のゼミ指導のモットーと4つの心がけ;大学院での教育の経験と工夫;日本福祉大学での研究と校務の23年);
第2章 研究論文指導はいかにあるべきか―研究倫理を踏まえた研究論文の書き方・指導方法(私の研究論文指導の原点;研究論文執筆面での自助努力;研究論文指導の実際とそれを通して感じたこと;新しい挑戦―(若手)教員・研究者の博士論文作成・博士学位取得支援);
第3章 大規模研究のマネジメント―宮田和明学長と21世紀COEプログラム(日本福祉大学・21世紀COEプログラム本格始動;21世紀COEプログラム―5年間の教育研究の総まとめ)
著者紹介
二木立[ニキリュウ]
1947年生。1972年東京医科歯科大学医学部卒業。代々木病院リハビリテーション科科長・病棟医療部長、日本福祉大学教授、同大学社会福祉学部長、同副学長等を経て現在、日本福祉大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
日本福祉大学の学長に就任した二木立先生の学部教育、大学院教育、大学運営を中心にした総括本といった趣の一冊である。
表題の「福祉教育」には、全くの門外漢であるが、二木先生の医療経済・政策学の読者として、副題の「演習方法と論文指導」に興味を持ち購入した。
第1章の学部教育関係は、東京医科歯科大学の医学部の少人数教育の場で学んだ著者が、慣れぬ私大文系の大教室講義に適合する方法論を開発する過程を描いたているとも読むことができる。
第2章は、著者の真骨頂とも言うべき論文指導のノウハウが描かれている。
第3章は、大学全体の教員の底上げのための方法論、大学運営の方法論として読む事が出来る。
総じて本書は、映画に例えるならば、著者の『医療経済・政策学の視点と研究方法』のいわばメーキング、スピンオフとして読んでみる事に適した一冊と考えるのも一興ではないだろうか。
本書に複数回登場する「マラソンランナーの君原健二さんは、人生は自分一人で走るマラソンではなく、たすきを渡す次のランナー、その次のランナーのことを常に考える駅伝に似ている」の例え話は、二木氏の心情でもあり、教育者、研究者としてのあり方ではないだろうか。
二木氏と何らかのご縁があるあるか方々には、示唆に富む一冊と言えるだろう。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4326700785/ref=cm_cr_mts_prod_img
福祉教育はいかにあるべきか - 演習方法と論文指導
二木 立【著】
価格 \2,625(税込)
勁草書房(2013/04発売)
内容説明
「優秀な人の集まる二木ゼミじゃなくて、入ってから優秀になる二木ゼミ」。28年間の教育と経験と工夫から生まれた教育・学習メソッドを、社会福祉学部の専門演習指導と大学院での研究論文指導を中心に紹介。情報収集能力、作文能力、スピーチ能力など、基礎力を着実に身につける方法とは。「愛の教育手帳」(ゼミ手引き書)、論文の書き方・研究方法論等の推薦図書リスト、論文添削例も巻末に収録。社会福祉教育の改善に資する1冊。
目次
第1章 専門演習指導はいかにあるべきか―日本福祉大学での教育と研究と校務の23年、そして先へ(学部での教育の経験と工夫―専門演習を中心として;ゼミの3つの目標と6つの能力;私のゼミ指導のモットーと4つの心がけ;大学院での教育の経験と工夫;日本福祉大学での研究と校務の23年);
第2章 研究論文指導はいかにあるべきか―研究倫理を踏まえた研究論文の書き方・指導方法(私の研究論文指導の原点;研究論文執筆面での自助努力;研究論文指導の実際とそれを通して感じたこと;新しい挑戦―(若手)教員・研究者の博士論文作成・博士学位取得支援);
第3章 大規模研究のマネジメント―宮田和明学長と21世紀COEプログラム(日本福祉大学・21世紀COEプログラム本格始動;21世紀COEプログラム―5年間の教育研究の総まとめ)
著者紹介
二木立[ニキリュウ]
1947年生。1972年東京医科歯科大学医学部卒業。代々木病院リハビリテーション科科長・病棟医療部長、日本福祉大学教授、同大学社会福祉学部長、同副学長等を経て現在、日本福祉大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)