日本補綴歯科学会誌 Vol. 8(2016) No. 3
平成28年7月
日補綴会誌 Ann Jpn Prosthodont Soc 8 : 237-242, 2016
◆企画:第124回学術大会/委員会セミナー
「歯科補綴に関連する医療機器,歯科用材料,補綴装置の安全管理について」
歯科補綴に関連する医療機器・歯科用材料・補綴装置の安全管理について ─歯科技工に関わる安全管理について─
末瀬一彦
抄 録
国民に良質な歯科医療を提供していくためには,安全かつ精度の高い補綴装置の製作に努めなければならな い.しかし,補綴装置の安全性や質の確保に関する基準などは設定されていないのが現状で,品質管理におけ る運用面の検討が必要である.補綴装置の製作においては,歯科技工指示書だけでなく歯科技工録(補綴物管 理票)の義務化が進められ,トレーサビリティを明確にすることによって,安全性,効率的な生産性が確保さ れる.さらに歯科技工のデジタル化が急速に進展するなかで,補綴装置の製作がデータの送受信によって行わ れることからトレーサビリティについては早急に検討されなければならない.
キーワード
品質管理,トレーサビリティ,歯科技工のデジタル化,補綴物管理票,再委託
http://www.hotetsu.com/s/doc/irai2016_3_04.pdf