日本歯科新聞 2015年1月1日付（1863号）
日本歯科技工士会会長 杉岡範明
社会的な地位向上目指す
新年明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、ご家族おそろいで和やかな新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
平素より公益社団法人日本歯科技工士会をご支援いただいておりますことに、心より感謝申し上げます。
さて、長年の課題であった歯科技工士国家試験の全国統一化は、昨年の「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の公布により確かな道筋が出来ました。歯科技工法が一部改正され、歯科技工士国家試験の実施主体が、都道府県から指定試験機関へと移行します。具体的には、2016年春に実施される歯科技工士国家試験から新制度が適用されます。1982年に、都道府県知事免許から厚生大臣免許に移行したものの、“当分の間”としながら長く据え置かれた歯科技工士試験が、ようやく国家資格を有する他の医療関係従事者と同様に全国統一試験として実施されます。
また本年は、歯科技工士法制定および日本歯科技工士会創立60周年の記念すべき年です。10月17日に福岡市において記念大会を開催いたします。歯科技工士と本会の歴史を振り返り、未来を展望する大会にしたいと思っております。
本会は、昨年から歯科技工士のナショナルセンターである組織の中長期総合計画“日技新発展『7』プラン”をスタートさせました。テーマに掲げた「国民に信頼され尊敬される組織」の実現こそが、公益法人としての価値の萌芽であり、同時に歯科技工業界の抱える諸課題解決に向け、国民と関係者の皆様のご理解とご協力を得ながら、成果を得るべく邁進いたします。
さらに計画の目玉である「総合政策審議会」には、外部からお招きした有識者の方々と内部の委員によって、歯科技工士の社会的地位の向上はもとより、歯科技工士の資質の向上や就労環境の整備などの問題解決に向けた目指すべ在り様を練り上げてもらいます。
どうか、全ての歯科技工士が思いを一つにしてこの記念すべき年を迎えますようにお願い申し上げ、新年のごあいさつといたします。
