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歯科技工士・岩澤 毅

経済学の考え方 (岩波新書)宇沢 弘文 (著)

2007年08月26日 | amazon.co.jp・リストマニア
アダムスミスから制度派経済学に至る流れ, 2007/8/26

By 歯職人

 宇沢弘文氏による、経済学の学説史の趣があるが、1989年1月20日第一刷でお分かりのように、時代背景がソ連型社会主義崩壊前であり、レーガン米大統領の経済政策を意識した著述となっている。
 敢えて本書の特徴と要約を行うと、アダムスミスに始まり経済学が独立した領域を持つ科学として発達する中で、新古典派経済学の批判者としてのソースティン・ヴェブレンを位置づけ、ジョージ・アカロフとジョーゼフ・スティングリッツに連なる経済学の流れに対する著者のシンパシーが滲み出ている点にある。
 本書をより理解するために、『社会的共通資本』を読まれることをお勧めしたい。

岩波新書
経済学の考え方

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ISBN:9784004300533 (4004300533)
265p 18cm
岩波書店 (1989-01-20出版)

・宇沢 弘文【著】
[新書 判] NDC分類:331 販売価:819(税込) (本体価:780)

経済学とはなにか、経済学の考え方とはどういうものか―日本を代表する経済学者が自らの研究体験を顧みながら、柔軟な精神と熱い心情をもって、平易明快に語る。
アダム・スミス以来の経済学のさまざまな立場を現代に至るまで骨太いタッチで把え、今後の展望をも与える本書は、経済学のあるべき姿を考えるために格好の書物と言えよう。

1 経済学はどのような性格をもった学問か
2 アダム・スミスの『国富論』
3 リカードからマルクスへ
4 近代経済学の誕生―ワルラスの一般均衡理論
5 ソースティン・ヴェブレン―新古典派理論の批判者
6 ケインズ経済学
7 戦後の経済学
8 ジョーン・ロビンソンの経済学
9 反ケインズ経済学の流行
10 現代経済学の展開

経済学とはなにか,経済学の考え方とはどういうものか――日本を代表する経済学者が自らの研究体験を顧みながら,柔軟な精神と熱い心情をもって,平易明快に語る.アダム・スミス以来の経済学のさまざまな立場を現代に至るまで骨太いタッチで把え,今後の展望をも与える本書は,経済学のあるべき姿を考えるために格好の書物と言えよう.

宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
1928年鳥取県に生まれる。1951年東京大学理学部数学科卒業。現在、日本学士院会員、東京大学名誉教授。専攻は経済学

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