5年ほど前の冬、姉の美容院の前で狸が交通事故にあいました
「怪我した狸がいるんだけどどうしよう」と電話が入り
私がどうにかできるとは思えないけれどとりあえず行ってみると
姉の店の裏口の前で力尽きうずくまっている狸がいました
多分、車にはねられて道路から裏山に逃げ込もうとして
そこで力尽きたのではないか
姉の店のすぐ裏は雑木林で狸の隠れ家になりそうな場所です
商売道具のタオルをかけてもらってじっとしています
目は開いているけれど
誰が傍に寄っていっても逃げる気配がなく
身動きができない、という状態でした
怪我した狸をどうしたら良いのか・・
東山動物園に電話をして相談すると
「狸は保護動物ではありませんので、ドブネズミと一緒
どこで死んでいるかで保健所か清掃局どちらかに電話してください」
とけんもほろろ・・
「生きているのでどうしたら良いかと相談しているのですが」
「あなたが動物病院に連れていくか、ほかっておくかです」
動物病院に連れていくのは良いが、治ってからどうするのか
すぐに放してやれれば良いが、山に戻せなければ飼うのか?
姉の店の裏口を占領させておくわけにもいかず
一見すると外傷はなく打撲だけの様子なので
段ボールに移して家に連れ帰り様子を見ることにしました
段ボールに入れるため、初めて狸を抱えたのですが
今思うと随分大胆だったか
ぐったりしていて噛まれる心配などあまりしていませんでした
駐車場の隅に段ボールを置き
一応蓋は閉めて、翌日狸の様子を見て次の方法を考えることに
翌早朝、狸は動けるようになっていましたが
箱から飛び出すほどの元気はなく
しかし、箱を覗いた家内の指に牙をあててきました
なんだかんだと言っても野生動物で
いい加減な段ボールで運んだり、抱えたりと
何事もなくて良かったと後になって思いました
さて、動ける様子で外傷もないようなので
逃げ帰ろうとしていた雑木林に戻してやることにしました
段ボールごと抱えて雑木林に運び
箱を横にして蓋を開け、ペットフードを少し置いてやって
昼過ぎにまた様子を見に行きました
その時にまだ動かずじっとしているようならば病院に連れていくかと
箱のところに行ってみると狸の姿はもうありませんでした
段ボール箱を撤収し、あとは狸の生命力に期待するしかない・・
狸が元気だったらこんな風だったろうかと想像図です
さて、これがなぜノーベル物理学賞と関係があるのでしょうか
後でわかったことが二つ
一つは、岐阜大獣医学部の野生動物救護センター(今は野生動物管理学研究センターと言うそうです)が
怪我した野生動物を治療し自然へ帰す活動を行っていること
ここへ運べば何とかしてくれたのでしょう
もう一つは、狸の住みかと思われた雑木林は
廃屋同然となってしまっているが個人の管理地で
その所有者がノーベル物理学賞を受賞した益川さん
昔はそこに住んでいたらしいということ
その時には親戚の方が管理(所有?)されていたようです
益川さんは(さんづけですか?!)私の小・中学校の同窓、先輩で
まったく因縁がないわけではない・・?
私の父は高校まで同じで益川さんの先輩になるらしい
そして今年、息子が益川さんの後輩となって
狸が結びつける因縁というわけではないのですが・・
そういうことが分かってから
狸のことを思い出すと
その顔がなんとなく益川さんに似ているような気がしてしまう
そう思うのは私だけでしょうか
そういうエピソードでした
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