現在、住宅型ホスピスに入所している末期がんの父親(88歳)を連れ、月曜日から1泊で温泉一泊旅行へ。
余命宣告を受けて昨年6月に行った愛媛の「道後温泉旅」が最後の家族旅行だと思っていたのに、これは嬉しい誤算
お世話になっている施設に昼過ぎにお迎えに行き、訪問診療のあと2時半くらいに施設を出発。
訪問診療のドクターや施設の看護師さん、介護士さん達に「楽しんできてね~」と見送られ送り出される
でもこの日、なぜか父親が不機嫌
どうも私たちの到着が午後になったのが不満だったようだ。
あらかじめ伝えてあったのにね。。。。忘れちゃったのかな~
妹の旦那さんの運転で車で1時間ちょっとで宿に到着。
直前予約の上、何か有った時にすぐに戻れる距離の宿を優先し、あまり吟味できなかったが雰囲気も良さげな宿。
館内用の車椅子もお借りして、1階のお部屋へ。
客室が全くバリアフリーではないので車椅子は使えなかったが、今のところ補助があれば自立して歩けるので、何とか過ごせそう。
(宿のHPにもバリアフリーではない旨記載あった)

5人での宿泊なので既に本来のリビングエリアに3人分の布団が敷かれており。。。
ローフロアベットスペースの横にマッサージチェアとテーブルが移動されていて、寛ぎスペースnothing
正直、これなら布団セルフの方が助かる





ということで、布団を移動させてたり畳んだりし寛ぎスペース確保


奥にあるマッサージチェアは父親が気に入ってずっとマッサージしてた


洗面所スペース。奥はお部屋についている露天風呂への入口。


露天風呂(1階なので眺望ほぼゼロ
)


露天風呂に浸かっての眺めは目に優しい緑



父親は腎瘻が付いているので、濡らさないように内風呂で半身浴。
現在のお世話になっている施設では週2回入浴しているが、介護士さんが体を優しく石鹸うだけなので、やはり垢を落としたいということで、自分で垢すり中

夕食は、車椅子で移動して1階のお食事処にて。

このころには、父親のご機嫌も直り、笑顔も


妹と乾杯も良い笑顔。良かった


お料理は三元豚のしゃぶしゃぶをメインにその他のお料理の各ポーションは少なめだけど、私たちの年代には十分。
最後の手打ちそばがとても美味しかった

夕食後は宿の無料ナイトツアーがあるというので、私と妹夫妻が参加。
一番下の妹は父親のお世話で残り、オリンピックの卓球観戦。
平日なのに宿はほぼ満室の様子で、無料ツアーはまさかのバス2台体制

8時に宿を出て、約30分のドライブで「秩父ミューズパーク」の展望台に到着。
ここからは秩父市内の夜景が見える夜景ポイント
皆、道中、楽しみにしていたのだが。。。。
展望台に上がると

なんじゃ~こりゃ~~~~





何も見えない~~~~~~薄っすら見える明かりが本来見えるはずの秩父市内の夜景ってやつ??


霧に包まれて幻想的な展望台
って、目的は夜景なんだけど




展望台から降りて撮った渾身の一枚。神々しい~~~~~

って、違うか




展望台停車時間は15分に設定されていたが、みんな早々とバスに戻り、出発時間を待つ。
そして、出発時間になったところで誰かが「あぁ~~~霧が晴れて夜景見える~~~」と叫ぶ。
あぁ~本当だ~~~~

でも、そこでドライバーさんの「はい、出発しま~す」
一同、呆然。
「見れる時もあるし見えない時もあるんですよね~」というドライバーさん。
いや、見えたじゃん、今。と思ったが、ここは無料ツアーの弱さ。文句も言えず、がっかりしたまま再び30分の距離を帰ることに。


唯一、公園橋のライトアップが綺麗だった。。。
この後、秩父駅や秩父神社、暗い秩父市内を通り、往復1時間のバスに揺られた夜景見えないツアー終了

残念過ぎる。。。。。これなら部屋で卓球観戦していればよかった

宿に戻り、残っていた妹に父親の様子を聞いたが、15分おきに「水~」と言われ水を飲ませた以外は落ち着いていたと。
その後、私たちはオリンピックを見たり、交代で大浴場に行ったりして、就寝準備。
父親は、睡眠障害のため、寝たり目覚めたりと落ち着かない様子。
そして、突然起き上がり「救急車を呼んでくれ」と
「どこか具合が悪いの?」と聞くと
「眠れないから病院へ行く」と。
何とかなだめて、寝かしつけようとしたら
父親が「誰かひとりはずっと起きててくれ」と

妹が「いや、みんなもう寝るよ~」と。
そしたら「そうか。。」とまた横になる父親。
そこから夜中、不穏な感じで、1時間おきにトイレに行こうと起き上がるので、一人で立ち上がって転倒してはまずいと、全員が結局寝られず



トイレ介助が朝4時まで続き、その後、本人は深い眠りに入った様子だったが、もう私たちが眠れない



朝も父親は睡眠薬や安定剤が抜けないので、ぼ~っとしたり、呂律が回らなかったり、ベッドに寝ながら天井に向かって手をぐるぐるしたり、看護師さんから聞いてはいたが、こういう感じなのね。。。。
8時半の朝食のあと、少しゆっくりしてから宿を出て、昼ご飯を食べてから施設に戻る予定が、「もう早く帰りたい」というので、9時過ぎにチェックアウトし、そのまま施設に戻る。
15時までに帰る届けをしていたので、想定外に早いご帰還に施設の人たちも「ずいぶん早かったですね~」と。
父親は、やはり体調も良くないみたいで、自分のベッド(リクライニングするし)で手を伸ばせばテレビのリモコンや水が自由になる施設の自分の部屋が良いみたいだ。
私たちも無事施設に戻せて一安心したのだが、腎瘻が抜けてないか、捻れていないかのチェックや尿量のチェック、服用管理、トイレ介助など、たった一晩お世話しただけで、ギブアップするポンコツ家族





本当に今、24時間ケアしていただいている施設には感謝しかない。。。。

父親も「施設から出たい」とか、ワガママ言っていたが、結局は今の施設の自分の部屋が一番ラクで快適だということが自覚出来たと信じたい

今回、1日だけのお世話もポンコツ家族がアタフタしながら、あ~でもない、こ~でもないと、慣れないことをやってた事に恐らく父親はイラついていたと思う。
きっと、プロの方々がお世話してくれているから不自由なく過ごせていると思ったに違いない。
施設に戻り、旅行の時の様子を報告したら、看護師さんから「今回は無理言って旅行に連れて行っていただいて、ありがとうございました」と言われた。
いやいや、こちらが「いつも本当にありがとうございます」だよ

恐らく、これが本当に最後の家族旅行になったと思うけど、父親は「娘たちと旅行に行きたい気持ち」と「思うようにならない体」で逆に苦痛の時間になってしまったかなぁ。。。と。
施設からの帰り道、全員が寝不足と精神的な疲労で口数も少なく、一つだけ一致したのは「出来ることはやったよね?私たち
」ということ。

燃え尽きた感覚半端ないのだが、ここからまた、リセットして父親に寄り添いって行こうと思う。。。
(在宅で介護している方々は本当にすごいと思います。。。)
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