前回の記事、4月24日保護した子。
*きよし*♂
↓現在
あなたは確実に飼い猫だね(*´▽`*)
5月8日
きよしを保護したマンションの相談者さんから
メンバーに連絡が入りました。
きよしは最近引っ越して来た
猫を何頭も飼うお宅から出た猫ではないか?
最初の相談でそう言っていた相談者の方。
今回の連絡はそのおうちの方が亡くなり
行き場を無くした猫を何とかしてほしいという相談でした。
あまりにも気配がない為住民が管理会社に連絡。
警察と管理会社が部屋に入り
一人亡くなっているのを発見。
亡くなった男性の弟さんが連絡を受け
マンションに駆け付けたそうです。
まず弟さん、管理会社と連絡を取り状況を聞きます。
部屋の中には亡くなっている猫が2頭。
衰弱している猫がいる。
あの日、きよしを保護し
メンバーがこのお宅を訪問。
もしかしてその時はもう亡くなっていたの?
弟さんは猫が苦手で
もの凄い悪臭の部屋に入れないのだと言う。
管理会社が中に入り2頭の猫を確認。
でも、奥までは入れず
何頭いるのか定かではないとの話でした。
取り残された猫達
衰弱している子がいる。
時間がありません。
メンバーが動きます!
まずは市役所に連絡。
そしてあづかりさんの手配。
猫達の状態がわからないだけに
こちらの動きも鈍くなってしまいます。
猫達の保護に向け早急に話し合いが持たれました。
部屋に入ることができない弟さんは立ち合いが出来ない。
管理会社立ち合いの元
猫達の保護をするのかどうか?
難しい問題がいっぱいのこの件。
メンバーはみんなほとんど仕事をしています。
動ける人数は限られます。
時間を合わせ、人数を揃えるのが難しい。
あっという間に一晩が明けてしまいました。
明日、仕事を終わらせ
私は一人でも行く!!
必要な物を揃え、準備をしました。
5月10日
朝8時40分。
管理会社から私の携帯に連絡がありました。
今日の午前中部屋に業者が入り
荷物を全部出してしまうのだと言う。
猫達を段ボールに入れて置いといてもらうよう
業者に頼みますが。。
いつ頃来られますでしょうか。。
荷物を出す際猫が外に出てしまう可能性がないだろうか?
業者の人がすんなり段ボールに入れることができるだろうか?
業者の人がもしも猫が苦手だったら?
今日、午前中にどうしても行かなくてはいけません。
メンバーで動ける人はいませんでした。
仕事は何とかなる!
現場へ向かいます!!
マンションに到着し
キャリー、缶詰を持ち敷地に入る。
マンションに入った途端何とも言えない悪臭がしていました。
部屋の前まで行くと3人の業者の方がいる。
地下鉄サリン事件のような白い防護服
筒状のマスクを着け異様な光景。
キャリーを持つ私が保護団体であることは
すぐにわかったようです。
業者さん「中に衰弱した子と逃げ回る黒猫がいます。
それから3体の猫が死んでいます。」
私「お仕事中にすみません。
中に入ってもいいですか?」
業者さん「凄い臭いですよ!」
私が保護しに行くことを弟さんに伝えると
「マスクが絶対いりますよ!
私は吐き気がして全く入れませんでしたから。」
私にそう言いました。
マスクなんてしない!
猫が怖がるから!!
そして業者の方と中に入る。。
私はね、驚くほど冷静だったんです。
生きてる猫2頭。
亡くなってる猫4頭発見。
私「すみません、1度外に出てもらってもいいですか?」
そう言って業者の方に席を外してもらいました。
お皿とパウチを出します。
するとね、窓辺にじっとしていた衰弱してる白黒が
とぼとぼとこっちに歩いて来たんです。
お腹空いてるよね。。
目を背けたくなる姿。
黒猫も夢中で食べています。
部屋の中には猫の缶詰の空き缶
パウチの袋がたくさん落ちていました。
生活保護を受けていた60代男性は
猫達の為に頑張っていたんだろうと思います。
どんどん弱っていく中で
何度も何度も猫達に謝ったに違いない。
1Kの部屋。
白骨化した子もいました。
明らかに男性よりも先に亡くなったであろう子。
そして段ボールに入った子。
この子は男性が大事に想い
最後の力で段ボールに入れてあげたのかな。
昨日メンバーが
「ご飯とたっぷりのお水を用意して下さい」
そう言って置いてもらったもの。
一晩でお水がこんなにも汚れています。
そして、窓につく黒い点。
全部ハエなんです。
触れるこの子。
抱っこしてキャリーに入れました。
普通はね、こんな中に入れられたら
びっくりして飛び出します。
キャリーの中でもご飯を食べていました。
押し入れに隠れるようにいる黒猫は
小さくなって怯えている。
私「大丈夫だよ。
怖いよね。。ご飯いっぱい食べな。」
ご飯は食べますが私が手を出すと威嚇をします。
暴れさせたら余計怖がらせてしまう。
車に保護器を取りに行きます。
無事2頭保護しました。
状態は良くありません。
お外にいる子よりもたくさんのノミ
皮膚病もありそう。
そして何よりこの子達自身が臭う。
あづかりさんは普通は嫌がります。
お願いしていたあづかりさんに保護の連絡をします。
「誰もいない母屋だから大丈夫です。」
そう言って下さいました。
もうね、涙がでちゃうでしょう?!
壮絶な現場に入り
私は生きてる2頭しか目に入らなかった。
ここで寄り添って一緒に過ごしてきた子達が
次々に弱り目の前で亡くなっていくんです。
飼い主さんも動かなくなり
ご飯もお水もない生活をどのくらい送っていたのだろう。
1頭はお風呂場で亡くなっていました。
お水を求めて行ったのだろうか。。
水道をひねればお水が出ました。
この子達だけではお水も出せないんです。
お外の子は幸せなんだと初めて思った瞬間でした。
亡くなった4頭の子達は弟さんの意向により
きちんと埋葬されるそうです。
頑張って生きた子達。
助けてあげることはできませんでした。
保護した2頭を車に乗せ
あづかりさんのおうちへ向かいます。
想うことはたくさんあります。
とめどなく涙が溢れてきました。
あづかりさんのおうちで用意されたケージ。
何が起こったのかわからない様子。
この子の純粋な瞳。
たくさん辛いものを見てきたんだろうな。
これからは新鮮なお水がずっとあるからね。
本当においしそうにたっぷり飲んでいました。
怯えて威嚇をしていた黒猫も
知らない人がたくさん来て不安だったんだよね。
大丈夫!!
2頭をあづかりさんにお願いし仕事に行きました。
この子達がいた部屋の臭いが
今日1日中臭っていました。
それだけ忘れない臭いだった。。
夜、あづかりさんより。
「しろちゃんはトイレでうんちもおしっこもしてくれます。
ご飯も良く食べました。
くろちゃんはトイレはまだですが
ご飯を目の前で食べてくれました。
あれからシャーもいいません。
明日大丈夫そうなら2匹一緒に病院行きます。」
初めて行ったあづかりさんのおうちで
その日のうちに何かを訴えるように鳴く姿。
この写真を見て
また涙が止まらなくなった。
そんな表情をあなたはどのくらいぶりにしたのかな。。
by 会員K