子猫出産ラッシュを迎え
たくさんの子猫達が産まれています。
野良の子から産まれた子は
１０頭産まれて１頭生き残れるかどうかの世界。
母猫は強い子孫を残す為
弱った子猫は容赦なく置いて行きます。
取り残された子猫達。。
必死に鳴き、お母さんを探す。
この子は保護時両目がふさがっていました。
目が見えてない状態で道路をさまよっていた子。
優しい人の手で保護してもらえた子。
見つけてもらえる子はほんの一握りです。
たくさんの子達が人知れず死んでいきます。
私達の元に一通のメールが届きました。
「突然のメールで失礼します。
最近、私の職場の近くで生後1ヶ月から2ヶ月程度の
5匹の子供と親猫が住み着いています。
ここ数日で居着いた為
どこからか移動してきたものと思われます。
子供は少し衰弱している様に見られた為
市販のキャットフードを与えたところ食べてくれましたが
子供の中には片目に傷を負った子がいる様です。
私自身、自宅で2匹の猫を飼っておりますが
マンションの規約でそれ以上飼えず
どうして良いか困りネットで検索したところ
ねこネットあまさんの活動を知るに至りました。
とても素晴らしい活動をなさっておられると思い
なんとか良い方向に導いて下さればとの一念で
メールを差し上げました。
勝手なお願いで恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。」
私達はすべてそちらでやって下さいという
いわゆる丸投げの相談はお断りしています。
相談者の方と直接話をします。
この子達を想い
何とかしたいと考える相談者の方。
だけど何をどうしたらいいのかわからない。
かつて私もそんな時がありました。
苦しかったあの頃を思い出す。
この場所は私が毎日通勤に使う道を一本入った場所。
ここならお手伝いが出来るかもしれない。
傷を負った子猫達。
まずは子猫の保護が最優先です。
子猫は治療をし里親さんを探します。
そしてまた繰り返されないよう
母猫の避妊手術もしなくてはいけません。
相談者の方と協力し合いながら進めて行きます。
５月１０日
私はまず仕事に行く前
現場の下見に行きました。
シャム母猫
シャムとキジの子猫２頭確認。
ご飯をあげてみる。
この子、口の中にいっぱい含み
安全な場所まで行って食べる。
かなり警戒心が強い子。
母猫は安全だとわかると子猫達に食べさせる。
他の子猫はどこだろう？
しばらく様子を見ていると。。ん？
匂いに釣られて来たのか
１頭のサビ。
様子を見る為この子にもご飯をあげる。
メスのこの子もどうやら子猫を産んでいる様子。
お乳が垂れている。
この子も保護し、手術をしたいけど
子猫が確認できなければ連れていくことはできません。
まだ産まれて間もない乳飲み子だったら
一晩母猫がいないだけで死んでしまうからです。
相談者の方も知らなかったこの子の存在。
場所が確認できたので仕事に行き
仕事が終わってからまたこの場所に。
子猫達の大きさから
まずは母猫を捕獲したい。
子猫から捕獲していくと
母猫は子猫を隠してしまうからです。
猫達がいることを確認しつつ
保護器をかけます。
1頭目、朝確認したキジ捕獲！
2頭目、シャム母猫捕獲！
初めて保護器を見た時私はもの凄く怖かった。
この檻で猫を捕まえるということに
とても抵抗がありました。
でも、この保護器が１番安全に猫達を保護できるんです。
移動する猫達の居場所を確認しながら保護器をかけます。
すると。。
相談者の方がご飯をあげるすぐそばで
子猫の鳴き声がしました。
不安そうな弱弱しい鳴き声はパイプの中からしています。
パイプの前にご飯を置いてみるも出て来ない。。
怖くて出て来れないのだろうか？
メンバーの一人がパイプの中に手を入れてみる。
悲鳴に近い声で「足が触れた。。冷たいの。。」
冷たい子猫を引っ張りますが
いくら引っ張っても子猫が出せない。。
メンバーM「何らかの理由で挟まって出れなくなり
パイプの中で死んでしまい
その奥にいる子猫が出れなくなっているんだと思う。」
どうしよう。。
もっと早く見つけてあげられていたら。。
まだ中に生きてる子がいる！！
何とかこの子を出さなくては！！
他のメンバーも駆け付け
レスキューが始まりました。
コンクリートを壊す訳にはいかないので
とりあえず飛び出しているパイプを切る。
後日パイプのある所有者の方に報告と謝罪。
キジ柄の子猫の足が見えました。。。
凄く悲しい。。
だけどまだ奥には生きてる子が閉じ込められています。
時間がありません。
何とかこの子をここから出さなくては！！
パイプに手を入れ、多少奥に押すことはできますが
何かに引っ掛かっているのか全く出せません。
一段下がり、奥ばったパイプの中を覗くこともできません。
メンバーの一人がパイプの中の動画を撮ると
足がこちらに出ているのに
顔がこっちを向いている。。
男の人の力でも出すことができない。。
私が１番手が小さいということで手を入れてみる。。
怖かった。。冷たい体。。
でもまだ柔らかい。。
早く見つけてあげられなくてごめんね。
あなたの分まで奥にいる子は幸せにならなくてはいけないね。
ごめんね。。。
この子はどういう状態なのだろう？
手探りで確認する。
つるつるのパイプの中で体を回転させることもできない
何故だろう？
少しだけなら奥に押すことができる！
奥に押しては回転させてはを繰り返していたら
するっと抜けた！！！
おそらく出ようとして顔をこちらに向け
顔から出ようとすればするほど
どんどん挟まっていったのではないか。。
奥に一旦入れ込んで
パイプが広がったところで顔が向こうに向き
スルッと抜けたようだった。
これが現実です。
あなたの死は無駄にはしない！！
あなたの兄弟を絶対保護する！！
ｂｙ 会員K
