ねこネットあま

このままでは多頭崩壊⑧

18日(月)
突然こんな知らせが入りました!

「おばあさんの家が強制退去となり
裁判所の執行官、弁護士、大家さんが本日立ち合い
あの家はもう入ることができなくなるかもしれません」と。
 
は??
あまりにも急な事で
一瞬頭が真っ白になりました。

「猫達は?
猫達はどうなるんですか?」

もしそれが本当なら
私達はもう中に入ることもできなくなります。
あまりも突然すぎます。

執行猶予があるかどうか確認してもらいます。
 

ここへ通うようになって1か月くらいでしょうか。
いろんな想いがよみがえります。

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初めてここに入ったあの日。
みんな逃げて行きました。
それから少しづつ距離を縮めていき。。
 
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私達は小さな団体です。
年金暮らしのおばあさん
お金の出所がない今回の相談は
団体としてお断りする案件です。
 
それでもここへ私が来た理由。
私に何かできることはないのだろうか?
部屋に入り、状況を見る。
16頭の猫達がここにはいました。
2頭はすでに貰われていき
14頭の子達がいます。
入院したおばあさんが戻るまでに環境の改善と
全頭の不妊手術。
譲渡の可能性がある子の引き出し。
やれることからやっていく決意をしました。
 
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そこで見つけた衰弱した1頭。
その日に保護しました。
残り13頭。
 
↓保護した子の母猫。
この子は何度か出産経験があり
おばあさん自ら避妊手術済。
 
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まずは残る12頭の子達の不妊手術の為
捕獲が始まりました。
頭数が多い為捕獲も慎重です。
馴れがいい、譲渡できる子を見つける意味でも
この子達との接触は必須です。
そして何より怖がらせないよう
捕獲をすすめていきます。
 
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こうして毎日ここでこの子達と過ごし
おばあさんは本当にここへ戻ることができるのか?
私がここへいつまで通える?
何頭引き出せる?
私を覚えていってくれているこの子達を見ては
何度も何度もそんなことを想っていました。
私は逆にこの子達にかわいそうなことをしているのではないか?
 
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帰る時電気を消し
「また来るからね。」
毎日悲しい気持ちになりました。
 
おばあさんがここへ帰ってくることはありません。
それどころかこの子達が。。。
どうしたらいいの?
この子達はみんな殺されてしまうの?
 
しばらく時間が経ち
代表から連絡がありました。
 
代表「執行猶予は1か月ほどあるようです。
その日までに猫を全頭あそこから出さなくては
保健所行きです。
立ち合いは今日ではなく水曜日。
一緒に立ち会いましょう」
 
 
20日(水)
AM10:00
 
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裁判所の執行官、弁護士さん2名、大家さん関係の方2名
ねこネット代表と私
全7名で現場の立ち合いが始まりました。
 
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知らない人がたくさん入って来て
逃げて行く猫達。
私はおばあさんと2回だけ会いました。
おばあさんの事情、大家さんとのやり取り
私にはわかりません。
 
おばあさんは一人寂しく暮らす中で猫を入れました。
きっとこの子達がおばあさんの家族であったに違いありません。
 
不妊手術というものがない時代の方。
増えてしまったのは結果であり
強制退去になったのにも理由があります。
 
ただただ残る悲しい気持ち。
 
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こんなにたくさんの人がいるのに出てきてる子がいました。
何も知らないこの子。
 
執行猶予は約1か月。
3月17日までとなりました。
 
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短い時間で私に何ができる?
 
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どこまでできる?
せめてもう1か月欲しかった。
だけどそんなことを言っていても
たくさん涙を流しても
私が泣いたところで1頭も救うことはできません。
 
ここまでで全頭の不妊手術が終わり
衰弱した1頭
不妊手術時3頭の子達を保護していました。
残るは10頭の子達。
 
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その日のうちに馴れた2頭保護。
メンバーIさんの元へ。
 
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初めてのおうち
初めての狭いケージ。
それでもこの子達は
おもちゃに手を出す余裕すらありました。
良かった。。
 
夜メンバーから送られてきた写メを見て
涙が溢れました。
 
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狭いケージ内でこうして寄り添う。
おばあさんのおうちではなかった光景。
きっと不安で心細くて
頼るのはこの子だけ。
大丈夫だからね。
 
今回何人かの預かりさんが手を上げてくれました。
でも、1か月通った私にでさえ
近くに来ない子もいます。
 
全頭写真でおばあさんに確認しても
知らない猫がいる。
野良の子が入ってきている。
言ってることが曖昧です。
 
私の願いはもちろん全頭保護です。
1か月通い、触れない子でもみんな可愛い。
でも、慣れない、里親に出せない子は
預かりさんにもお願いできません。
 
ずっとケージ暮らしでは
その子自身もかわいそうです。
野良の子は、慣れない子は
元の場所に戻すことも
その子にとっては最善なのではないだろうか?
 
一刻と迫るタイムリミット。
気持ちは焦りますがやれることをやるしかありません。
 
とりあえずメンバーの元で馴れ具合を見て
病院へ連れて行ける子から健康チェックを済ませ
預かりさんの元へはそれからです。
 
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火曜日、水曜日、木曜日
苦しい想いでここへと向かいました。
不妊手術の際一通り捕獲しているここの子達。
保護を決めても当然2回目は更に難しい。
どの子ならいける?
そんなことを毎日考えていました。
 
そして23日(土)
 
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ついに2頭目の子を病院へ連れていくことができました。
そのまま2頭一緒に預かりさんの元へ。
 
次の保護を決行します。
24日(日)2頭保護予定。
 
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保護器を使うのは最終手段。
まずはキャリーで保護出来る子は保護します。
 
使うのはこれ↓
 
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次に慣れがいい子達の保護。
その子達はまたたびに反応がいいかどうか
事前に試していました。
 
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キジ♂2頭保護。
馴れてくれるだろうか。。
 
残るは6頭の子達。
 
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どんどん減っていく仲間たち。
この子達はわかっているのだろうか?
 
成猫の譲渡は厳しいです。
預かりさんも長期戦を覚悟してもらわなければいけません。
 
それでも名乗り出て下さる方に
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます<(_ _)>
 
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刻一刻と迫るその日。
保護した子達が新しいおうちでも
こんなにも愛らしい姿になれることを
私は願っています。
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