本社からうちの工場に来ると、だいたいオイラたちの所へ来てくれて、何でもない会話をして笑って去っていく……
そんな、一目を置いてくれているおじさんがいました。
特に仕事を一緒にしているわけでもないし、実際、あのおじさんがどんな仕事をしているのかどうかも知らなかったんだけど、冗談を言ったり他愛無い話をしてくれるっていう、ちょっとした息抜きを教えてくれるおじさんでした。
今日、いつものように、ニコニコしながら近づいてきたので、あぁ、今日も元気だなーーと思っていたら
「60なんてすぐだよ~~」
などと、言い始めた。
そして
「今月の20日で辞めるからね」
と。
最初オイラたちはいつもの冗談だと思って、
「またまたぁ~~」
と笑って相手にしなかったんだけど……
笑顔をそのままに
「ありがとうね~~」
と言い残して去っていくおじさんに、
「えっ……ええっ」
と、慌てるオイラたち。
もしかして今の……本当だったのか
ずーっとニコニコしたままのおじさんしか心に残っていなくて、なんだか複雑でした。
後で先輩に聞いたら、やっぱり辞めるって。
定年だって。
あぁぁぁ寂しいなぁぁぁ
ちゃんと言葉を言わせておくれよぉぉ
でもあれが、おじさんの精一杯の挨拶だったのかもな……
だって、普通に話されたら、きっとオイラ泣いてたもん
そんな、一目を置いてくれているおじさんがいました。
特に仕事を一緒にしているわけでもないし、実際、あのおじさんがどんな仕事をしているのかどうかも知らなかったんだけど、冗談を言ったり他愛無い話をしてくれるっていう、ちょっとした息抜きを教えてくれるおじさんでした。
今日、いつものように、ニコニコしながら近づいてきたので、あぁ、今日も元気だなーーと思っていたら
「60なんてすぐだよ~~」
などと、言い始めた。
そして
「今月の20日で辞めるからね」
と。
最初オイラたちはいつもの冗談だと思って、
「またまたぁ~~」
と笑って相手にしなかったんだけど……
笑顔をそのままに
「ありがとうね~~」
と言い残して去っていくおじさんに、
「えっ……ええっ」
と、慌てるオイラたち。
もしかして今の……本当だったのか
ずーっとニコニコしたままのおじさんしか心に残っていなくて、なんだか複雑でした。
後で先輩に聞いたら、やっぱり辞めるって。
定年だって。
あぁぁぁ寂しいなぁぁぁ
ちゃんと言葉を言わせておくれよぉぉ
でもあれが、おじさんの精一杯の挨拶だったのかもな……
だって、普通に話されたら、きっとオイラ泣いてたもん