あまねこブログ

守護天使のメッセージを降ろし、お手紙でお届けします✽あまねこ占✼心里遇ころりの見えない世界スピリチュアルな日常ブログ

光の射すほうへ⑰

2024-09-18 19:02:00 | 見えない世界
自己紹介は「ごあいさつ」
の記事に書いております。
ご一読の上お読みいただけますと
お話しが解りやすいと思います。
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子どもの頃の話を書くにあたり
「虐待」というキーワードは
避けて通れません。
このテーマが苦手な読者様には、
このあたりの数話は読まずに
飛ばしてくださることを
おススメいたします。

そう前置きさせていただいた上で、
続きを書いていきます。
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前記事で書いた出来事の
翌朝のこと。

何故か皆、
スッキリしていた。

スッキリしていないのは
私の方だった。

頭が包帯でグルグル巻きの
目上の者がいた。
包帯には血が滲んでいた。
やはり、夢ではなかったのだ。

あれだけの事があって、
何故みんな笑っていられるのか
「大人はよくわからない」
「家族って不思議なもの」
と、思った記憶がある

私が疲れ切って寝落ちたあと
何が話し合われたのかは
知らない。

今の私なら
家庭崩壊の道もあっただろう
と、思う。
でも何故か、誰も、
そちらの道は選ばなかった。

こんな恐ろしい家庭から
逃げ出したい、と考えるのは
私だけなのか、と思った。
やっぱり私だけ「別の人」
なのかもしれない。

翌朝ちょっとした
家族会議のような事があり、
目上の者の姿を
人から聞かれたら
「階段から落ちて怪我した。」
と説明することで満場一致した。

このことで、父ははじめて
「この人」の暴力を知った。
薄々気づいていたとして、
はじめて現場を目撃した。
ショックが無かった訳はない筈だ。

家族それぞれに、
いろいろなことで限界が訪れていた
そのことに、気が付かなければ
ならない次期だったのだろう。

そして気づくきっかけとなる
その役が、何故か私ではなく
目上の者だったのだ。

寝ている部屋が別なので
目下の者たちがあの夜、
全く物音にも気づかず
寝ていたのか
どうかはわからない。
でも、不思議と
家族の誰しも
何事もなかったように
過ごしていた。
少なくとも、そのように
過ごすようにしていた。

そして、ほんの少しだけだが
家族の誰もが優しくなったような
態度が柔らかくなったような
気がした。

少なくとも、
兄弟姉妹の目上も目下も
私に対して
疎ましい態度や
小突いたり、蹴ったり
ということはしなくなった。

それだけは少し
張り詰めていたものが
楽になった。

但し、目上の者の一件で
逆に、私が日常的に
虐待を受けていることは
明るみに出ることはなかった。

結局、父は
目上の者を常に擁護するようになり、
私に起きていることは知らぬまま
ということだと思う。

そうして、いよいよ
私は誰にも頼らない
独りの戦いを覚悟した。

その辺りから、
仄かに期待していた
父からの理解も
救いを求めることも
もう、全て諦めることにした。

私はかなり大人になるまで
ずっと、このときのことを
何のために起きたことだったのか
自分に、
自分の天使に、
宇宙の源に、
その答えが判る日が来ますように
と、問つづけた。

見えない存在たちからは
護られていることを実感できたが、
見える世界の家族たちからは
益々、助けも理解も
遠くなってしまった。

私はある種の
「絶望」を抱えて
大人になっていった。

そういえば、
このときの出来事で一つだけ
なんとなく判ったことがあった。

ある意味、いろんなことが
救われた日だったが、
読者の方は
子どもが暴力から救われて
良かった、と安堵したかもしれない。
一方で、私は
何でこんなことになるまで、
「この人」は心身をコントロール
できなくなってしまっていたのか?
誰かが早く救い出さなければ
ならなかったのではないか。
という感触を覚えた。

この出来事は、
私の人生のテーマにもなり
自分探しの基礎にもなり
成人した後に、
心理学やスピリチュアルの
カウンセリングを学ぶことへ導かれた。

光の射すほうへ⑯

2024-09-03 10:56:00 | 見えない世界
自己紹介は「ごあいさつ」
の記事に書いております。
ご一読の上お読みいただけますと
お話しが解りやすいと思います。
☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

子どもの頃の話を書くにあたり
「虐待」というキーワードは
避けて通れません。
このテーマが苦手な読者様には、
このあたりの数話は読まずに
飛ばしてくださることを
おススメいたします。

そう前置きさせていただいた上で、
続きを書いていきます。
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「この人」の、
罵倒する声と
身体を殴打する音が
夜の静けさを突き破るように
家中に響いた。

この日「痛み」を受けたのは
秀才タイプの目上の者だった。

後にも先にも、
私以外の兄弟姉妹が
「痛み」を受けるなんて
このときだけの出来事だった。

おそらく既に
深夜を回っている。
私の時はそうだから。
エスカレートしていく
この感覚もよく解った。

いつも「やられている側」
の私を疎ましく眺めながら
「もっとうまくやれよ」
と言っていたハズが、
何がどうして
この状況を呼んだのか
全くわからない。

一体、いつ収束するとも知れない
あまりにも長い夜だった。
余程、逆鱗に触れてしまったのか
どんどんエスカレートしていく。

人の「痛み」を聞いているのも
かなりキツかった。
何しろ皆まだ小学生だ。
人であれ、自分であれ、
このような「痛み」を目の前にして
「怖い」以外の感情が出てこない。

私が「痛み」を受けているとき
他の兄弟姉妹は
何を感じていたのだろう?
何も感じはしなかったのだろうか?

私はこのとき正直、
全く生きた心地がしなかった。

引き続き
寝たふりを決め込みながら
天使なのか堕天使なのか
誰と話してるのか
わからなくなるくらい、
いろいろな事を呟き
早くこの状況が収まりますように
と、祈った。

怖くて、布団の中で震えながら
「お父さん早く帰ってきて!」
と、天に祈った。

父は出張中だった。
あと1週間は帰ってこない。

どれくらい時が経ったのか
ほんの一瞬、静かになった。
「えっ…?」
祈りが届いた…?

終わった…

わけではなかった。

一瞬、静かになった
次の瞬間。
「やる側」と
「やられている側」の
声のトーンが
“叫び”のようなものに
一段切り替わったのを感じた。

日々「痛み」を受けている経験から、
これは単なるヒートアップではない。
最後の一線を越えようとしている
ということが感覚的に解った。

私は直感的に「マズい!」
そう思った。
瞬間的に上半身だけガバっと
起き上がってしまったが…
足がガクガク震えて
布団から這い出ることが
できなかった。

頭では仲裁に入らないと
大変なことになる…
と思いながら
ただ全身が震えるばかりだった。

「この人」は遂に
刃物を手にしたようだった。

天に向けて「誰か助けて!」
と思ったその時。
こんな真夜中なのに
玄関の戸が開いた。

父だった。

父が帰宅した

真夜中に
父の物静かな声が聞こえた。
「これは…何をした。」
「…………。」
「何を使った。」
「…包丁だよ。」
そう開き直った声が返ってきた。

父は冷静で、
傷を負った目上の者が
すすり泣く声と…
父が手当をする音が聞こえた。

「神様…ありがとう」
涙がこぼれ落ちた。
私は全身の力が抜けて
そのまま寝落ちした。

こうして、
自分の人生に起きる
過酷な出来事を憂いてはいたが
「神様なんていない」
という拗ねた幼心からは
卒業しかけていた。

時折、窮地を救ってくれる
見えない存在がいることに
感謝の気持が湧いてきた。

そして、
ささやかで良いから
穏やかな
自分の生きる道を探したくて
早く大人になりたかった。