non-noという雑誌が創刊されて間もない頃、
「ホテルに泊まる」という企画がよく組まれていた。
それは、旅先での寝床としてのホテルから発想を転換して、
ホテルに泊まること自体を楽しもうというものだった。
紹介されていたのは、日本のクラシックホテルとして建物も歴史を感じさせる名門ホテルと、
外国のリゾートにあるような瀟洒な山荘風のホテルだった。
記事では、日本の観光地によくある
ホテルと名がついていても実際は日本の旅館と同じスタイルで運営されている観光ホテルと違う、
本格的な西洋式のホテルに泊まる際のマナーなどが、
乙女心をくすぐるようなロマンティックな写真とともに紹介されていた。
以後、私の旅の楽しみには素敵なホテルに泊まることが加わった。
しかし、自分で実際に泊まってみると、
それまで雑誌その他で見聞きしていた評判とは大違いでがっかりすることも多かった。
特に、ホテルマンの応対には、かくあるべきという私の理想とはかけ離れたものもあった。
最も落胆したのは関西にある超有名なホテルだ。
海外からの賓客も多く皇族の定宿にもなっている格式の高いホテルなのに、
フロントが業務連絡の電話をものすごく乱暴な口調でしていて驚いた。
しかも、客がフロントにいるその目の前でだ。
このホテルは客室もひどかった。
若い女性と母親という大人しそうな客だったから馬鹿にされたのか、
工事中の庭に面し、窓を開けるとビニールシートで目張りをしてあるような部屋に泊まらされた。
確かに、メインダイニングなどは、御殿作りの天井に見事な彩色の絵が描かれ、
緑豊かな敷地内の朝の散策も気持ち良かった。
しかし、もう二度と行きたくない。
東京のど真ん中に鳴り物入りで開業したデラックスなホテルに友人達と泊まりに行った時は、
バイトのドアマンに馴れ馴れしく話しかけられ、呆れた事もある。
しかし、一方で、ホテルマンにも格があるという事をしみじみと感じた事もある。
上高地の帝国ホテル。ここは本物だ。
ベルマン、フロント、レストランのサービス、全てが行き届いている。
これまで、そっけない対応に慣れていた私はむしろ落ち着かないくらいだった。
特に、印象的だったのは、チェックアウトしてタクシーに乗り込む時、
素敵な紳士のホテルマンが片手でドアを開けもう一方の手で客が頭をぶつけた時
痛くないよう車の入り口の上部に手を添えていたことだ。
二枚目のホテルマンが優しく微笑みかけどうぞと促されるまま車に乗り込み、
静かにドアが閉まって彼に見送られてホテルを後にした時、
なんとも言えぬ優雅で満たされた気持ちになった。
これが、ホテルの格というものだろうか。
「ホテルに泊まる」という企画がよく組まれていた。
それは、旅先での寝床としてのホテルから発想を転換して、
ホテルに泊まること自体を楽しもうというものだった。
紹介されていたのは、日本のクラシックホテルとして建物も歴史を感じさせる名門ホテルと、
外国のリゾートにあるような瀟洒な山荘風のホテルだった。
記事では、日本の観光地によくある
ホテルと名がついていても実際は日本の旅館と同じスタイルで運営されている観光ホテルと違う、
本格的な西洋式のホテルに泊まる際のマナーなどが、
乙女心をくすぐるようなロマンティックな写真とともに紹介されていた。
以後、私の旅の楽しみには素敵なホテルに泊まることが加わった。
しかし、自分で実際に泊まってみると、
それまで雑誌その他で見聞きしていた評判とは大違いでがっかりすることも多かった。
特に、ホテルマンの応対には、かくあるべきという私の理想とはかけ離れたものもあった。
最も落胆したのは関西にある超有名なホテルだ。
海外からの賓客も多く皇族の定宿にもなっている格式の高いホテルなのに、
フロントが業務連絡の電話をものすごく乱暴な口調でしていて驚いた。
しかも、客がフロントにいるその目の前でだ。
このホテルは客室もひどかった。
若い女性と母親という大人しそうな客だったから馬鹿にされたのか、
工事中の庭に面し、窓を開けるとビニールシートで目張りをしてあるような部屋に泊まらされた。
確かに、メインダイニングなどは、御殿作りの天井に見事な彩色の絵が描かれ、
緑豊かな敷地内の朝の散策も気持ち良かった。
しかし、もう二度と行きたくない。
東京のど真ん中に鳴り物入りで開業したデラックスなホテルに友人達と泊まりに行った時は、
バイトのドアマンに馴れ馴れしく話しかけられ、呆れた事もある。
しかし、一方で、ホテルマンにも格があるという事をしみじみと感じた事もある。
上高地の帝国ホテル。ここは本物だ。
ベルマン、フロント、レストランのサービス、全てが行き届いている。
これまで、そっけない対応に慣れていた私はむしろ落ち着かないくらいだった。
特に、印象的だったのは、チェックアウトしてタクシーに乗り込む時、
素敵な紳士のホテルマンが片手でドアを開けもう一方の手で客が頭をぶつけた時
痛くないよう車の入り口の上部に手を添えていたことだ。
二枚目のホテルマンが優しく微笑みかけどうぞと促されるまま車に乗り込み、
静かにドアが閉まって彼に見送られてホテルを後にした時、
なんとも言えぬ優雅で満たされた気持ちになった。
これが、ホテルの格というものだろうか。
大雪山系の幾重にも重なる丘陵をバスの窓から眺めた時、知床の海に沈む夕日、林の中を歩いて辿り着いた青い小さな湖(名前は何だったろう?カタカナでアイヌの言葉だった)、また行きたいと思いながら、なかなか行けないよ。
私も7年前に泊まりに行ったわ!
知床は海に夕日が沈んでいくもんね。
北海道が好きだから誉められるとちょっとうれしいよ
そうそう、知床で泊まったホテルという名の旅館はまだ開業したばかりの新しい宿だったの。清潔な部屋の窓からは海に沈む夕日が見られて感動したなぁ。その上、夕食には一人に一杯蟹が丸ごと付いていてまた感動。従業員も温かくてとても感じが良かった。新しいこのホテルをみんなで盛り立てて行こうと張り切ってた。
今でも、印象に残る宿はと尋ねられると、名門ホテルと並んでこの宿のことを思い出すよ。
歴史が浅いためか、格のあるホテルというのはあまり聞いたことがないの。
本州からの移住者が厳しい自然と共存するために、儀式も様式も簡略化して生活に取入れたから、私も含めて格式がどんなものか良くわからない人が多いと思うの。
多分札幌グランドホテル、パークホテルなんかが北海道の中の格付けでは老舗なんだろうな。
アメンボちゃんは北海道のホテルに泊まったことある?
札幌のホテル事情も季節によってはパック料金が適用されたりして値段はどんどんリーズナブルになりつつあります。
私が修学旅行に行った時代は別館と呼ばれる修学旅行生専門の棟に泊まったものだけど
うちの娘たちは出来て間もない高層ホテルのツインルームだもんね。
さすがに他の泊り客の目に触れないように朝食場所は宴会場だったらしいけど。
先生からも「このフロア以外、上にも下にも行ってはいけません」とお達しもあったらしいし(笑)
食事をした時、連れが服を汚してしまったのですが、その際の対応がとても親身で今でも思い出すたびに嬉しくなります。
これが本当の接客サービスのあり方だと感心しました。
帝国ホテル、いいですね。泊まったことはまだありませんが、ちょっと利用したことはあります(東京の方)。とにかく従業員の人が丁寧です。フロントやボーイさんの対応をいつもよく見てしまうのでした。
帝国ホテルはある程度歳を取ってからでも良いのでは?
部屋はベランダ付きでなければ意味が無いと言っても過言ではありません。ベランダに腰掛け、刻々と表情を変える穂高連峰をただただ眺めているだけで心が癒されます。夜は満天の星空、天の川も流れ星も生まれてはじめて見ました。
ただし、ベランダつきの部屋を予約するのは大変ですよ。我が家では、3月に予約の受付が始まったらすぐ8月の部屋を確保しました。
上高地にはテントを持って、小梨平のキャンプ場でコッヘルで夕食、というのが我が家の定番だけに、いつのことになるやら。
ホテルでのがっかり体験はあまりないけど、独身の頃に行ったニューヨークのウォルドルフ・アストリアホテルで、安い部屋に泊まっていた英語もできない日本人にもかかわらず、ホテルマンの態度は分け隔てがありませんでした。