台風の傷跡

ここは、あるダム湖のインレット。
この様な渓相がしばらく続く。
今にも、ラインの先に結ばれたフライに魚が飛び出してきそうな感じだ。
でも、このプールでのライズは１回だけ、勿論それは私が下手なだけかもしれない。
しかし、岩の上から覗いたところ、ヤマメどころか、他の魚も少ない。
ダム湖から、２００メートルほど釣り上がってきて、ライズはこれを入れて３回と極端に少ない。

画像では分かりにくいが、川底には、砂が堆積している。
ここから１キロほど釣り上がって、あきらめて川からあがり、流れに平行する道路を下っていくと、交差点に出た。
その道路の入り口には、全面通行止めの表示が…
そうだ、去年か一昨年の台風でかなりこの辺りが被害を受けたのだ。
川底の砂は、そのときのなごりか…
本来の状態に回復するまであとどのくらいかかるのだろうか…

夏の高水温に加えて、たびたび襲う台風…
渓流の魚たちにとって、人間の想像をはるかに超える厳しさがあるのだろう。
砂に覆われ、少なくなった川虫に、必死にライズするカワムツやオイカワ…
彼らは、ヤマメと違って、放流されたとは考えにくい。
つまり、彼らは自力でここまで回復したのだろう。
そう考えれば、小さい魚が多いことにも納得がいく。
この流は、しばらくはそっとしておいたほうが良さそうだ…