アニオタ９

　犬との暮らし③　トラa

　初めて我が家に来た子犬は、実はトラだった。
小さくてモコモコした子犬はとても可愛かった。
でも、日中は誰もいない部屋に置いておくことは不憫で（心を鬼にして）
オタクの叔父さんに引き取っていただいた。
この時の心の痛みは生涯忘れない。
幸いにも叔父さんの家では、娘さんがトラをとても可愛がっているとのこと。
それを聞いて安心していたが、

一年半後にトラは戻ってくることになった。

トラが来る日、ヤマトと仲良くできるか心配した。
最初の三〇分くらいワサワサした雰囲気だったがすぐに落ち着いた。
お互いに共に暮らす仲間として認めあったようだ。
ヤマトはコロコロしたお行儀のよいとは言えない自然児犬だが、
トラはきちんとしつけられ、シェイプされたボディが素晴らしい良犬になっていた。
走りも泳ぎも体力も圧倒的にパワフル！

ただ、表情が怖い。鬼瓦のような顔。男犬臭もある。
何とか少し太らせて可愛い顔にしようと思ったものである。