深浦3連続目になる今回は、町のシンボルにもなっている木を紹介します。
深浦町には、幹回りが10m以上もある円覚寺のイチョウや岩坂石動の夫婦イチョウなど、大きなイチョウの木がいくつかあります。
その中でもズバ抜けて太い“日本一の大イチョウ”が、とある集落の中に存在しています。
その木は『北金ヶ沢のイチョウ』といって、深浦町内北部(北金ヶ沢付近)の国道101号線沿いに案内標識が立っているので、その通りに進んでいくと辿り着きます。
右側に見える民家と比べると、その大きさは一目瞭然です。
ちなみに、この写真は先週末に撮影しました。
見頃は、毎年決まって勤労感謝の日のあたりに迎えるそうです
見てください、この幹を!!
町内にある他の大イチョウの幹周りと比べて、2倍はあろうかという太さです。
(※画像クリック)
それもそのはず、幹回りの太さは22mにもなるそうです!w(゜ O ゜ )w
幹の前に人が立つと、これまた一目瞭然です。
イチョウの木の傍らには、いくつかの祠がありました。
言い伝えによると、昔この地には阿倍比羅夫が建立したという神社があったそうで・・・この祠がそのことに関係しているかどうか定かではありませんが。
このイチョウは、その時に植えられたようです。
阿倍比羅夫といえば、飛鳥時代の武将。
この伝説が真実であれば、樹齢は約1300年にもなります。
そんな太古の歴史に思いを馳せながら、「この葉が散ると、一面が黄色い絨毯のようになるんだろうなぁ・・・」なんて考えていました(^^ゞ
また、古くから神木としても信仰・崇拝されていたようで。
気根といわれる茎や幹から空気中に出る根が、母親の姿を連想させるからでしょうか?
“垂乳根のイチョウ”と呼ばれているこの樹は、母乳が出なくて困っている女性に乳を授けてくれるありがたい樹としても広く知られていたようです。
(※画像クリック)
地面に垂れ下がった気根・・・ さらに上を見ると、目の前に迫りくる気根が!
「ここまで大きくなるのに色々と苦労したんだろうなぁ・・・」 木肌に触れてみると、そんな思いが頭に浮かんできます。
そして、この威風堂々とした佇まいから放たれるパワーや生命力は、近くにいるだけでも十二分に感じとれるほどです。
ちなみに、この北金ヶ沢のイチョウは、2004(平成16)年に国の天然記念物に指定されました
さて、北金ヶ沢のイチョウから国道101号線を通って少し北上したところに、いこいの駐車帯があります。
ここには、春~秋の期間限定で営業しているシーフードおやつショップ「津軽の潮騒」というお店があるのですが、その向かい側に大きなイチョウの木があります。
『折曽(おりそ)のイチョウ』という名前が付いているこの樹も、幹回りが10m以上あるといわれています。
折曽のイチョウは、北金ヶ沢のイチョウよりも一足早く色づくようで、着々と黄色い絨毯が敷き詰められていました。
木陰に入ると、きらめく太陽の光と黄葉したイチョウの葉に包まれて別世界にいるような気分に。
折曽のイチョウの幹や枝からも気根がでていました。
中には、地面に突き刺さる気根もあって、インパクトがあります。
ところで、これほど大きなイチョウであるにもかかわらず、「天然記念物」などの指定を受けていないんですね。
北金ヶ沢のイチョウほどの幹周りはありませんが、地にしっかり根を張った折曽のイチョウは、非常に逞しいです。
さて、この“折曽”という名前ですが・・・
その昔、津軽の殿様が参勤交替に使っていた、西浜街道という日本海に沿って津軽と秋田を結ぶ道がありました。
そういえば、円覚寺(深浦町)を訪れたとき、敷地の裏に街道の名残がありました。
ちょうどこの辺りには、「折曽の関」という関所が置かれていたということです。
どうやら、名前の由来はここからきているようですね。
・・・ひとつ言い忘れていたことありました。
北金ヶ沢のイチョウも、折曽のイチョウも雄株なので、銀杏(ギンナン)の実はなりません。
§北金ヶ沢のイチョウ/折曽のイチョウ§
■住所(北金ヶ沢) 青森県西津軽郡深浦町北金ヶ沢字塩見形
■住所(折曽) 青森県西津軽郡深浦町大字関字栃沢46-20(国道101号いこいの駐車帯内)
■問合せ 深浦町観光課 TEL 0173-74-2111 / FAX 0173-74-4415
■最寄駅 JR北金ヶ沢駅(五能線)/ 駅から徒歩約7分
■最寄駅 JR北金ヶ沢駅(五能線)/ 駅から徒歩約20分
■深浦町観光協会HP http://www.fukaura.jp/
■深浦日和 http://dc.huben.jp/
■深浦町プロモーションウェブマガジン huben(ヒューベン) http://huben.jp/
by ヴァ♪