学生時代の演奏の思い出その10

学生時代の音楽関係のアルバイトの中で
とても記憶に残っているのがチンドン屋だ。


当時音楽のバイトの依頼が来ると、
たいていトランペットは私が行き、
サックスはテナーのひげおやじが来るのだが、
選り好みするひげは^^やりたくない仕事は
アルトサックスの絶対音感Oに振った^^。

従いチンドン屋などやっとれん、と
言ったかどうかまでは流石に記憶にないが、
その時の私のパートナーとして演奏したのは、
この日何年か振り共演をし感動したO君だった。

まぁ、チンドン屋と言えばクラリネット。
彼はサックスよりクラリネット好きであったので
その日も気持ちよくクラを吹いていた姿は、
今でもしっかりと想像がつくのであります。

その会場となったのはなんとも広小路通り。

その時広小路通りの歩道が綺麗に改修され、
そのお祝いとしてのイベントで借り出され、
納屋橋から栄交差点までの間を何往復かしたのだ。

劇団員のアルバイト方が我々の前後に数名。
着物姿で太鼓を打ち鳴らしながらの隊列で
我々も着物を借りての本格的な出で立ちだった。

テレビのニュースが取材に着たり、
ラジオ局の中継では生インタビューを受けるなど、
正に「賑やかしアルバイト」は今も思い出に残る
思わぬ楽しいひと時となりました。



ところでそのアルバイトの数日後、
今の会社の相談役であり私の前の社長である
叔父と会食をした時の出来事である。

当時の私の進路が一つの話題で有ったと思うが
私が音楽をやっている事を知っていた叔父は、

　どうせ音楽をやるならチンドン屋の様な
　楽しい音楽でもしたらどうか、

と言ったのだ。

何？は？の私に、叔父は続ける。

　先日栄でチンドン屋を見たけれども、
　どうせ音楽をやるなら気取ってジャズするより、
　ああいう人を楽しませるような音楽を
　若いうちはするもんだぞ。と。

勿論一語一句こうであった訳では無いが、
日本一のバンドに居るだとかいう生意気な甥に
鼻をへし折るつもりで言ったのだろうが、

　あ、それ僕です.....


勿論相談役とは今は笑い話でもあります。





写真は名古屋で活躍中のプロのちんどん屋さん。
随分前代表の方とお酒の席でご一緒させて頂いた時、
この時の話をしたような気がします。