あぽまに@らんだむ

日記とか感想とか二次創作とか。

初めての当番(短刀&鬼丸)

2020年03月14日 | 刀剣乱舞関係

 

 

 

 

口調とか詳細が曖昧ですみませんが、もし良ければご覧下さい。

↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<初めての内番>


「何で馬当番なんか・・・」
鬼丸国綱は眉間にシワを寄せて審神者からの辞令の紙をギリリと握り込んだ。
「あっ!駄目ですよ鬼丸さん!主様からの大事な指令書ですよ!」
今、第一部隊で一緒に出陣している短刀達は、すっかり強面の鬼丸にも慣れている。
その為、数々の鬼丸の非礼にも慣れたもので、
現在レベリングの為に近侍になっている鬼丸に懸命にアドバイスをしていた。
鬼丸の周りには現在第一部隊で一緒の前田藤四郎、後藤藤四郎、博多藤四郎、小夜左文字、
不動行光の五振りが囲うように座っている。
「鬼丸さん用の内番の衣装を、一兄が用意してくれました。どうぞ」
不慣れな鬼丸に代わってほぼ近侍の仕事を熟している真面目な前田が、
きちんと畳んだ上下のジャージを鬼丸の前にそっと差し出した。
確かにこの鎧姿のまま、馬当番や畑当番をしたら汚れてしまうだろう。
馬は嫌いじゃない。
寧ろ動物は好きな方だ。
しかし当番で世話をするのは好き嫌いの問題じゃなく、刀剣としての沽券に関わる。
「俺は当番なんかやるつもりは無い」
鬼丸はぷいと横を向いてしまうが、それが少し子供じみていて、博多は笑ってしまう。
「最近顕現した「お頭」の山鳥毛さんでさえ、ちゃ~んと内番を熟してたのに、鬼丸さんてば子供みたいばい」
そんな博多の台詞に短刀達はくすくすと笑ってから困った顔をした。
「相手は同じ天下五剣の大典太さんだし、あんたもやり易いんじゃないか?」
後藤が前田の当番振り分けを教えて、如何に皆が鬼丸の為に心配りをしてくれているか教えてくれた。
こんな事まで言われては、まるで自分が本当の駄々っ子みたいで、格好悪い。
天下五剣の一振りである鬼丸国綱は審神者の力でこの本丸に人の身で顕現したのだ。
刀剣男士皆の見本にならねばならない。
鬼丸は大きく溜息を吐いてさっさと諦める事にした。


「・・・しかし俺の髪は長いから邪魔になるな・・・」
隻眼である鬼丸は甲冑を脱ぎながら一期一振が用意したジャージに着替えたが、
美しい顔(かんばせ)の半分を覆う角の兜を脱ぎながら、前髪を掻き分けた。
「それならいい事を考えてある。兄様達からこれを預かって来た」
小夜がそっと小さな掌を差し出す。
其処には白い眼帯があった。それはいい考えだと鬼丸は閉じた左目を覆い眼帯を嵌めた。
「後、乱から幾つか借りて来たから、これで前髪を留めればいいと思う」
不動が差し出したピンクの箱には黒いピン留めが何本か入っていた。
「流石不動くんは気が利きますね。有難うございます」
「これは名案だな!」
「前髪をまとめて留めるばい」
「僕、こういうの少し得意」
短刀達は鬼丸を囲って楽しそうに談笑している。
あぁもう好きにしてくれと鬼丸は妙に似合った鬼丸用のジャージに身を包み頭に手を遣った。


「あんた・・・絶対馬当番なんか・・・と来ないと思っていた」
「俺も確かにそう言ったんだがな」
「・・・それに妙にあんたらしい格好だな」
今回の馬当番の相方である大典太光世に珍しく話し掛けられ、鬼丸も普通に応対していた。
しかし格好に関しては少し黙り込んでから、ふと微笑んだ。
「これは、俺を案じての事だからな、甘んじて着ている」
「そうか」
「そうだ」
二人は前田からの今日の馬当番の内番内容を確認し、黙々と仕事を始める。
それは鬼丸国綱がこの本丸に顕現してから二日目の出来事。
まだ二日目の朝だった。


<了>

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皆がどれだけ待ち望んでお迎えしてくれたからそれに誠実に応えそうな鬼丸さん。
どんなにイヤでも、そうしてくれそうな、そんな気がします。

 

 

 

 

 

 


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