その人物がもういないことに気がつかないで、私は夢を見ていました。
ところが不意に、この人物はもういないのだと気づいてしまったのです。
するとその途端、夢の中の人物はちょっと悲しそうな顔をしたかと思うとみるみる消えてしまいました。
人は誰か身近な人を失うと悲しみます。
身も世もない程の悲しみに襲われます。
でも、ふと原点に返って考えてみると、この世にやって来るとき、人は皆一人でやって来るのですよね。
育っていく過程で周りの人間を認識して、これが両親で、これが兄弟姉妹で、これが……エトセトラ、エトセトラ。
有無を言わさず、そんな物語のなかに置かれるのです。
そこには実に様々な設定があることでしょう。
この世にどっぷりつかった身としては、身近な人を失うのは辛いことです。
しかし自分にとってどんなに身近な存在であろうとも、引き止めることはできません。
この世においては皆一人で旅をしているということを思い知らされるのです。
ですが人は神の分け御霊と言われています。本来はひとつの存在のはず。
肉体をまとったときは、見かけ上ばらばらな存在になるのでしょう。
孤独に旅をしていると思っていても本当は内側でつながっているのでしょう。
真の自分、魂において。
だから、この世での人との別れもしょせんは幻なのかもしれません。
ただ、そう認識するには自分の内を見つめないで外側ばかり見つめていると難しくなるのでしょうが。
夢を見たあとに、そんな考察が浮かんだので書いてみたくなりました。
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