N響アーカイブス講究

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一期一会の音楽家たち ペーター・マーク

2019-01-13 20:05:05 | N響・ザ・レジェンド
一期一会の音楽家たち ペーター・マーク
(2019年1月12日放送)

シューベルト作曲
「交響曲第7番 ロ短調 D.759「未完成」」
「交響曲第8番 ハ長調 D.944」 (指揮)ペーター・マーク
(管弦楽)NHK交響楽団
~NHKホールで収録~
(1986年4月16日)












コンマス 徳永次男 山口裕之
Vn.Ⅱ 村上和邦 堀伝
Vla. 川崎和憲 大久保淑人
Vc. 徳永兼一郎 小野崎純
Cb.  小野崎充 西田直文
Fl. 大友太郎 植村泰一
Ob. 小島葉子 浜道晁
Cl. 横川晴児 磯部周平
Fg. 霧生吉秀 近藤寿行
Hr. 田中正大 山本真
Trp. 津堅直弘 祖堅方正
Trb. 神谷敏 三輪純生 牧野守英
Timp 百瀬和紀

番組内でも触れられていたように、この公演は当初ギュンター・ヴァント指揮によるものが予定されていたが、リハーサルのスケジュールで折り合いが付かず、ペーター・マークの代演となったものである。
ヴァント指揮の他の公演、ベートーヴェンの「第九」(4月23,24,25,26日)は朝比奈隆の指揮によって行われた。

キャンセルの経緯については「N響80年史全記録」に詳しい。
(以下「N響80年史全記録」佐野之彦著 文藝春秋社刊から引用)
 公演前日、ゲネプロをNHKホールではできないことがわかったのである。理由は、その日が火曜日だったから。同ホールには毎週決まって『歌謡コンサート』という公開生番組の于定が入っており、それはNHKとして絶対に動かせない必須のスケジュールだったのである。
 「なんとかできないかとずいぶん掛け合ったのですが、どうにもならない。で、恐る恐るマエストロに『申し訳ないが、ここだけは譲っていただけないか』と頼んだのですが、予想どおり『それなら俺は行かない』と。マネージャーからも『諦めろ。ヴァントは世界で一番気難しい指揮者なんだ』と言われて、やむをえず断念しました。結果的に、彼がその後N響を振ることはなかっただけに、本当に残念なことをしました」




1番フルートは大友太郎氏。1986年1月首席フルート奏者宮本明恭氏退団後、1987年中野富雄氏入団まで首席フルート1名が空席となった。
もう一人の首席小出信也氏の降り番の際は、エキストラ(客演奏者)が出演していたが、今公演は大友氏が出演、円やかで美しい音が聴かれる。