沖縄が返還された年私は地方都市に住む学生で18歳だった沖縄出身の同級生もいて「パスポートがいらなくなる ドル紙幣ともおさらば」と言っていたのを他人事のように聞いていたそれまで沖縄の人が本土に来る時パスポートが必要である事も知らず 日々の生活がドルだてであった事も知らなかった初めて覚える「無知の痛み」だったその同級生の顔は覚えているが名前は失念しているあれから50年も経ってしまったのだ痛みは羞恥にかわりそして忘却となり抜け殻になった